鎌倉市新庁舎基本設計予算執行差止め等請求事件

事件の基本情報

裁判所横浜地方裁判所 第1民事部
事件番号令和6(行ウ)50
判決日2026-02-18
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は、本件予算の支出が違法であるか否かであり、これに関する各
当事者の主張の要旨は次のとおりである。
⑴ 第1事件原告らの主張
ア 位置条例の改正案について審議をするのに先立って、移転の必要性を調
査したり、市役所の移転先や移転後の本庁舎の概要等を検討したりするた
めに市役所の移転事業に関係する支出をすること自体はあり得るから、こ
れらの支出が違法であるか否かは、当該支出をすることの合理性や必要性
の有無等に則して検討すべきである。
そもそも新庁舎の建設の必要性は認められないところ、基本設計等事業
費は、新庁舎への移転の必要性等についての調査や検討という目的を超え
て、新庁舎を建設することを前提とした、その基本設計等に関する予算で
あり、明らかに新庁舎の新築工事の着工のための予算である。また、基本
設計は、一般に、要件定義、敷地調査と法規確認、平面計画・断面計画・
立面計画、構造・設備計画の概略、概算工事費の算出等が行われ、基本設
計等事業費の内訳をみても、基本設計業務に1億8331万円もの費用が
計上されている。仮に、鎌倉市長が説明する、市民に新しい市役所を視覚
的に認識してもらうなどといった目的だけであれば、透視図・模型作成や
説明資料作成だけで十分で、事業者に基本設計を委託すること自体の合理
性及び必要性を認める余地はない。
本件委員報酬等についてみても、そもそも基本設計が不要である以上、
基本設計を行うための業者を選定するための本件審査会を設置すること
及びそのための会議の開催も違法である。また、プロポーザル方式による
公募において、本件審査会は、応募事業者作成に係る本庁舎が移転するこ
とを前提とする設計の概要説明書について、技術提案及び提案の独創性を
審査し、最優秀者を決定しており、プロポーザル方式とは大きく異なるも
ので、このこと自体が本件審査会の権限を越えており、違法な支出という
べきである。
[中略: 12ページ]
別紙
第1事件原告目録
(原告ら代理人から受領したデータを利用。)
別紙
指定代理人目録
石塚智一、青木徹也、海老澤一樹、長島雄大、西村真一、五十嵐由里子、
森真依子、中村尚弘、坪田慎介、久祢田紀久
別紙
関係法令等の定め
1 地自法
4条
1項 地方公共団体は、その事務所の位置を定め又はこれを変更しようとす
るときは、条例でこれを定めなければならない。
2項 前項の事務所の位置を定め又はこれを変更するに当っては、住民の利
用に最も便利であるように、交通の事情、他の官公署との関係等につい
て適当な考慮を払わなければならない。
3項 第1項の条例を制定し又は改廃しようとするときは、当該地方公共団
体の議会において出席議員の3分の2以上の者の同意がなければならな
い。
2 鎌倉市役所の位置を定める条例
地方自治法(昭和22年法

主文(判決文より)

1 第1事件原告らの訴えのうち、鎌倉市新庁舎等基本設計者等選定審
査会委員報酬10万2000円及び同委員費用弁償7628円の予算
執行の差止めを求める部分をいずれも却下する。
2 第1事件原告らのその余の請求及び第2事件原告の請求をいずれも
棄却する。
3 訴訟費用は原告らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。