事件の基本情報
| 裁判所 | 横浜地方裁判所 第5刑事部 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和6(わ)681 |
| 判決日 | 2026-06-09 |
| 分類 | 民事 |
| 判決文が挙げた条文 | 刑事訴訟法336条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点 本件の争点は、①現住建造物等放火及び殺人(令和6年5月17日付け起訴状 記載の公訴事実第2)の故意(被告人が本件居宅に故意に火をつけて実父を殺そ うとしたか)及び②本件各犯行時の被告人の責任能力である。 第2 現住建造物等放火及び殺人の故意について 1 現住建造物等放火及び殺人の公訴事実の内容 本件現住建造物等放火及び殺人の公訴事実は、「被告人は、神奈川県藤沢市(住 所省略)当時の被告人方居宅(床面積約63.57平方メートル)に寝たきりの 実父E(当時87歳)と居住していたものであるが、同人が現に住居に使用し、 かつ、同人が現にいる同居宅に放火して、同人を殺害しようと考え、令和6年1 月16日午前4時頃、同所において、殺意をもって、何らかの方法で火を放ち、 その火を同居宅に燃え移らせ、よって、同居宅を全焼させて焼損するとともに、 その頃、同所において、同人を一酸化炭素中毒により死亡させて殺害した」とい うものである。 2 前提事実 証人Fの公判供述を中心とする関係証拠によれば、本件火災の原因が自然発火 であるとは考え難い。そして、本件火災発生当時、本件居宅には被告人と被告人 の実父以外の者は出入りしていなかったこと、被告人の実父は要介護5で寝たき りの状態であったことからすれば、本件火災の発生には、被告人の何らかの行為 が関係していると認められる。 3 検察官の主張の要旨 検察官は、①証人Fの供述からすれば、本件火災が放火であると認められ、② 本件火災発生当時の状況及びその直後の被告人の言動からすれば、被告人が放火 したと認められると主張する。 4 検察官の主張①について (1) 証人Fは、本件居宅内の燃焼の状態等から、本件火災の出火元は、 (ア)本件居宅の6.4畳洋室(北東壁と床の接合部あたりからベランダ側の床を 含んで南西側寄りの床上) (イ)6畳和室(南西側タンス) (ウ)6畳和室内の介護ベッドの西端部 であり(ただし、(ウ)については南西側タンス等の燃焼域から放射熱によって火が 付いた可能性もある)、本件火災の出火原因については、これらの複数箇所からほ とんど時間差なく出火することは人為的な火災でなければ考えられないため、本 件は放火であると判断した旨を供述した。 証人Fは、火災科学分野の専門家であり、火災原因等に関する専門的知識や鑑 定経験を数多く有する人物である。また、証人Fは、実際に本件の火災現場にお いて焼損状況等を確認しており、その供述内容は、本件火災の消火直後に火災調 査を行った消防職員の見解と矛盾するところがない。 以上のような理由から、本件火災の出火元に関する証人Fの供述は信用するこ とができる。 (2) しかし、出火原因が放火であるとの証人Fの判断については、証拠上認めら れる以下のような事情を踏まえて考えると、合理的な
主文(判決文より)
被告人を懲役1年8月に処する。 この裁判が確定した日から4年間その刑の執行を猶予する。 本件公訴事実中、令和6年5月17日付け起訴状記載の公訴事実第2 については、被告人は無罪。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。