事件の基本情報
| 裁判所 | 福岡高等裁判所 第3刑事部 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和7(う)14 |
| 判決日 | 2026-01-22 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
- 両名(検察官)
争点(判決文より)
争点整理案の中で示された法2条2号の進行制 御困難高速度の走行に関する法解釈の説明案に記載のない概念を採用した法解釈を 用いた不当な不意打ちの違法がある旨主張しているところ、原審記録上、上記争点 整理案が付されていないため、その主張の真偽は証拠上不明であるが、上記のとお り、法2条2号の進行制御困難高速度類型の危険運転致死罪の成立は否定されるか ら、いずれにせよ、その点について検討するまでもなく、原判決は破棄を免れな い。) よって、刑訴法397条1項、382条により、原判決を破棄し、同法400条 ただし書により、直ちに当裁判所において自判すべきものと認め、予備的訴因であ る過失運転致死罪については、原審時、被告人及び原審弁護人においても、その成 立を争っておらず、原審で取り調べられた証拠によって、その証明は十分であると 認められるから、更に次のとおり判決する。 【当裁判所が認定した罪となるべき事実】 被告人は、令和3年2月9日午後10時57分頃、普通乗用自動車を運転し、大 分市ab番地先の信号機により交通整理の行われている交差点をc方面からd方面に向 かい直進進行するに当たり、法定速度を遵守し、対向右折車両の有無及びその安全 を確認しながら進行すべき自動車運転上の注意義務があるのに、これを怠り、法定 速度を遵守せず、対向右折車両の有無及びその安全確認が不十分のまま、漫然、時 速約194.1kmで進行した過失により、折から対向右折進行してきたA(当時 50歳)運転の普通乗用自動車を直前に迫って認め、急制動の措置を講じる間もな く、同車の左前部に自車の前部を衝突させ、その衝撃により同人を車外に放出させ て路上に転倒させ、よって、同人に骨盤骨折の傷害を負わせ、同月10日午前1時 34分頃、同市ef丁目g番h号H病院において、同人を前記傷害に基づく出血性ショ ックにより死亡させた。 【証拠の標目】 (省略) 【主位的訴因を認定せず、予備的訴因を認定した理由】 本件の主位的訴因(原審における令和4年12月1日付け訴因変更等請求書によ る訴因変更後の主位的訴因)は、前記第1の1⑴記載のとおりであるところ、法2 条2号の進行制御困難高速度及び法2条4号の通行妨害目的がいずれも認定できな いことについては、前記第2の3及び同第3の3で説示したとおりであり、結局、 主位的訴因については犯罪の証明がないことに帰着する。 もっとも、予備的訴因に掲げる事実については、当裁判所が罪となるべき事実と して認定、判示したとおりであり、原審で取り調べられた関係証拠によれば、この 事実は合理的な疑いを超えて認定することができるから、主位的訴因につき無罪の 言渡しをすることはしない。 【法令の適用】 被告人の判示所為は、令和4年法律第68号441条1項により同法による改正 前の自動車の運転に
主文(判決文より)
原判決を破棄する。 被告人を懲役4年6月に処する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。