生存権を守るための行政処分取消請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所福岡高等裁判所 宮崎支部
事件番号令和5(行コ)2
判決日2026-04-17
分類行政
判決種別判決
判決文が挙げた条文憲法25条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張は、下記
(1)のとおり補正し、下記(2)及び(3)のとおり当審における当事者の補充主張
を加えるほかは、原判決の「事実及び理由」中の「第2 事案の概要」(以下
「原判決第2」という。)の1、2、4及び5までに記載のとおりであるから、
これを引用する。以下、補正して引用する原判決第2の2の前提事実を、同2
の符号を利用して「前提事実(1)」などという。
(1) 原判決の補正
ア 原判決8頁17行目の「展開するための指数」の次に「。年齢、世帯人
員、級地に応じた基準生活費の額を定めるために標準世帯の生活扶助基準
額を基軸として所要の指数を乗ずることを「展開」という。」を加える。
イ 原判決29頁15行目と16行目の間に以下のとおり加える。
「d 消費者物価指数を改定の指標として用いることについては、平成1
5年中間とりまとめにおいて、改定の指標のあり方について、「例え
ば、年金の改定と同じように消費者物価指数の伸びも改定の指標の一
つとして用いることなども考えられる。」と指摘されていたから、消
費者物価指数を改定の指標として用いることが専門機関の示した見解
と整合しないとする見方は当たらない。」
(2) 当審における控訴人の補充主張
ア 判断枠組みについて
現在の確立した判例法理は、憲法25条及び生活保護法の趣旨、目的等
からすれば、保護基準の改定について、厚生労働大臣に専門技術的かつ政
策的な見地からの極めて広範な裁量権が認められるとするものであるから、
保護基準の改定に係る厚生労働大臣の判断については、現実の生活条件を
無視して著しく低い基準を設定するなどしない限り、当不当の問題として
同大臣の政治的責任が問われることはあっても、直ちに違法の問題を生ず
ることはないというべきである。この判断は、特に判断過程を個別に取り
出して判断することなく、本件改定の内容を上記判断枠組みに当てはめる
ことによって判断することが可能である。
老齢加算訴訟についての最高裁判決(最高裁平成22年(行ツ)第39
2号、同年(行ヒ)第416号同24年2月28日第三小法廷判決・民集
66巻3号1240頁、最高裁平成22年(行ヒ)第367号同24年4
月2日第二小法廷判決・民集66巻6号2367頁)の事案と本件とは、
老齢加算が、40年にわたり支給されていたものを将来に向けて永続的に
廃止するものであり、生活保護受給者の期待的利益や生活への影響等に配
慮すべき必要性が高い事案であったのに対し、本件は、生活扶助費のうち
基準生活費の額(多寡)を改定するもので、基準生活費の額については、
水準均衡方式による改定や専門機関による検証を踏まえた改定が行われて
きたから、老齢加算のような期待的利益はなく、永続的に減額されるもの
でもない点等において異なるから、老

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。