損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所福岡地方裁判所 第6民事部
事件番号令和6(ワ)3907
判決日2026-04-20
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法1条3項、民法709条、民法715条、民法715条1項、民法715条2項、民法724条、民法724条1号

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張
⑴ 本件犯行の「事業」(民法715条)又は「威力利用資金獲得行為」(暴対
法31条の2)該当性(争点1)
(原告の主張)
ア 本件犯行によって被告丙が得た不当な利益は、上納金(會費・組費)とし
て五代目工藤會に収められている。その結果、上納金は、五代目工藤會上層
部、最終的には被告甲にまで還流している。そして、被告丙は自身が五代目
工藤會幹部であることを利用して、原告を畏怖させて金銭喝取を成し遂げて
いることからすれば、本件犯行は、五代目工藤會の威力を利用しての資金獲
得活動に係る「事業」の執行、あるいはこれと密接に関連する行為に該当す
る。
イ 暴対法31条の2の「威力利用資金獲得行為」とは、当該指定暴力団の威
力を利用して(威力利用)、生計の維持、財産の形成若しくは事業の遂行の
ための資金を得、又は当該資金を得るために必要な地位を得る行為(資金獲
得行為)をいう。本件犯行は、被告丙が、自身が五代目工藤會幹部であるこ
とを利用して、原告を畏怖させて金銭喝取を成し遂げており、威力利用資金
獲得行為そのものである。
そして、五代目工藤會は、総裁の被告甲を頂点とし、会長の被告乙の下に、
田中組ら下部組織の直系組長及び同下部組織に属する構成員から構成され
る絶対的な序列のあるピラミッド型階層組織となっている。そして被告丙は、
供述調書において、原告から受け取った現金の一部を当時五代目工藤會に納
める會費に充てていたことを認めており、上記絶対的なピラミッド型階層組
織を前提にすれば、被告丙が原告から脅し取った金銭の中から上納された會
費は、ピラミッドの頂点に君臨する被告甲や被告乙の管理下に置かれたとい
える。そうすると、被告丙の威力利用資金獲得行為により、被告甲や被告乙
が「直接又は間接にその生計の維持、財産の形成若しくは事業の遂行のため
の資金を得」たといえるから、暴対法31条の2第1号に該当しないことは
明らかである。
(被告甲及び被告乙の主張)
ア 本件犯行が五代目工藤會の「事業」として行われたことや、上納金が
五代目工藤會上層部、最終的には被告甲にまで還流しているという点に
ついては否認する。
イ 被告丙が、自身が五代目工藤會幹部であることを利用して原告を畏怖
させて金銭喝取を成し遂げたことについては不知。本件犯行が「威力利
用資金獲得行為」に該当するには、「指定暴力団の威力を利用して」な
されたものである必要がある。
被告丙は、本件犯行が恐喝罪に問われた本件刑事事件の公判において、
罪の成立を認めたものの、罪を認めたのは「私が被害者のことを大好き
であり、これ以上、被害者を裁判へ出廷させるなどの迷惑をかけられな
いからです。」と述べ、さらには「兄貴分である被害者から金を受け取
ってきたわけですが、正直に言えば、私としては援

主文(判決文より)

1 被告らは、原告に対し、連帯して1452万円及びこれに対する令和4年3
月29日から支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。
2 訴訟費用は、被告らの負担とする。
3 この判決は、第1項に限り、仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。