損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所福岡地方裁判所 第1民事部
事件番号令和5(ワ)4055
判決日2026-05-27
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点(括弧内は、その争点と関係する請求を指す)
⑴ 本件生徒に対する対応の国賠法上の違法性(本件請求①)
⑵ 本件発言等と社交不安障害等の発症、悪化及び本件自殺との間の相当因果関
係(本件請求①)
⑶ 原告らに対する対応の国賠法上の違法性(本件請求②)
⑷ 損害額(本件請求①及び②)
5 主な争点に対する当事者の主張
⑴ 本件生徒に対する対応の国賠法上の違法性(本件請求①)
【原告らの主張】
ア C教諭の責任(本件発言の違法性、いじめ防止義務違反)について
C教諭は、本件生徒に対し、多数の同級生の面前で、本件生徒の人格を否定する
ような内容の本件発言を行い、これにより本件生徒の人格的利益を侵害した。また、
C教諭は、本件生徒の同級生が本件発言のまねをして本件生徒のことを「タコ」と
揶揄するなどの本件いじめをしていたことを知り又は知り得たにもかかわらず、こ
れを放置した。
これらの行為は、いずれも国賠法上違法である。
イ 本件教諭らの責任(調査義務違反、復学支援義務違反等)について
C教諭を含む本件教諭らは、本件生徒が本件発言及び本件いじめにより長期間に
わたり不登校となっていたにもかかわらず、本件いじめの実態や不登校の原因等に
ついて適切な調査をせず、また、適切な復学支援策を講じなかった。
本件教諭らの上記対応は、推進法23条及び同法28条1項に違反するものであ
り、国賠法上違法である。
【被告の主張】
ア C教諭の責任(本件発言の違法性、いじめ防止義務違反)について
C教諭は、本件生徒がしおりのつづり方を誤ったことを指導する目的で本件発言
を行ったものであり、その口調は本件生徒を厳しく咎めるものではなかった上、そ
の容姿を侮辱したり、人格を否定したりする意図もなかった。したがって、本件発
言に国賠法上の違法性はない。
また、C教諭は、原告Bからの連絡により本件いじめの事実を初めて認識し、速
やかに家庭訪問を実施して本件生徒から事情を聴取するとともに、本件いじめをし
ていた同級生を指導し、本件生徒に対して謝罪をさせた。
このように、C教諭は、本件いじめの事実を認識した後、これを防止するために
適切な対応をしており、その対応に国賠法上の違法はない。
イ 本件教諭らの責任(調査義務違反、復学支援義務違反等)について
本件教諭らは、本件いじめの事実を認識した後、校内の生徒指導委員会及び福岡
市教育委員会に報告するとともに、本件生徒の学年の教諭らにおいて、事案の内容、
本件生徒に対して謝罪が行われた事実、本件生徒をいじめた生徒に対する指導内容
を共有した上で、本件生徒の友人関係について注意深く見守っていくこととした。
その後、本件教諭らは、本件生徒や原告らから友人関係の悩みに関する話題が出な
かったため、平成31年1月に本件いじめが解消したものと判断して、その旨を福

主文(判決文より)

1 被告は、原告らに対し、それぞれ27万5000円及びこれに対する令和
2年▲月▲日から支払済みまで年3%の割合による金員を支払え。
2 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。
3 訴訟費用は、これを60分し、その59を原告らの負担とし、その余を被
告の負担とする。
4 この判決は、第1項に限り、仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。