損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所福岡地方裁判所 第2民事部
事件番号令和5(ワ)2799
判決日2026-05-28
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法709条、民法715条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
(1) 被告Aによる違法行為等の有無(本件請求1)
(2) 被告Aの行為が職務を行うについてされたものか否か(本件請求1)
(3) 環境調整義務ないし不利益防止義務違反の有無(本件請求2)
(4) 損害の発生及び額(本件請求1及び2)
4 争点に関する当事者の主張
(1) 争点(1)(被告Aによる違法行為等の有無)について
(原告の主張)
ア 本件わいせつ行為について
原告は、本件わいせつ行為当日以前は被告Aと、雑談を含めて一切話を
したことはなかったところ、本件わいせつ行為当日の朝、被告Aから急に
話しかけられ、仕事のことで話したいことがあるから昼休憩の時間に娯楽
室に来るように言われた。
原告が昼休憩の時間になって娯楽室がある3号隊舎付近に行くと、被告
Aは、娯楽室まで原告を連れて行き、原告が入室を拒んだにもかかわらず
背後から原告を押して娯楽室に入室させ、鍵をかけた。そして、被告Aは、
小上がりとなっている畳に原告を連れて行くと、原告の背後に回り、突然、
「猫背だったから気になっていた。」などと言いながら、肩甲骨のマッサー
ジと称して、原告の右肩や右肩甲骨付近を不必要に撫で回した。その後、
被告Aは、突然、膝立ちの状態で、原告の正面から覆いかぶさるように抱
き着いた。さらに、被告Aは、入口ドアの方に歩いて行った原告に対し、
「原告のことを好きになった。」などと述べて原告に抱き着き、原告のマス
クを下にずらしてキスをし、右手で、原告の左胸を服の上から撫で回した。
このように、被告Aは、原告に対し、娯楽室においてわいせつ行為を行
ったところ、これらの行為に関して原告が同意していたことは一切なく、
またそのことを被告Aも当然認識していた。
イ 本件架電行為について
また、被告Aは、本件わいせつ行為後、原告に対する接触を禁止されて
いたにもかかわらず、原告の勤務場所を何らかの方法で調査した上、令和
3年8月16日、内線電話を利用して原告に電話をかけ(以下「本件架電
行為」という。)、ふざけたような言い方で、「ごめんね。」「退職だけはでき
ません。」、「示談を受けてくれないでしょうか。」などと述べた。
ウ 上記ア、イの行為は、被告Aの故意又は過失による不法行為上ないし国
賠法上違法な行為である。
(被告Aの主張)
いずれも否認ないし争う。
ア 本件わいせつ行為について
被告Aと原告は、本件わいせつ行為以前から雑談をする仲であり、道端
や庁舎裏、娯楽室の外等で数えきれないくらい雑談をしていた。本件わい
せつ行為当日の朝も、被告Aが執務室にいた原告に話しかけたところ、そ
の時は時間がないとのことであったので、昼休憩の時間に娯楽室で会うこ
ととしたものである。
そして、昼休憩の時間に娯楽室の外で会うと、被告Aが先に娯楽室に入
[中略: 18ページ]
イ しかし、

主文(判決文より)

1 被告Aは、原告に対し、165万円及びこれに対する令和2年7
月9日から支払済みまで年3%の割合による金員を支払え。
2 原告の被告Aに対するその余の請求及び被告国に対する請求をい
ずれも棄却する。
3 訴訟費用は、原告に生じた費用の11分の1と被告Aに生じた費
用の4分の1を被告Aの負担とし、被告国に生じた費用と原告及び
被告Aに生じたその余の費用を原告の負担とする。
4 この判決は、第1項に限り、仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。