動産引渡請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所東京高等裁判所
事件番号令和6(ネ)2028
判決日2026-02-05
分類高裁
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法1条3項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及びこれに関する当事者の主張」は、次のとおり補
正し、後記3に当審における控訴人の補足的主張を付加するほかは、原判決「事
実及び理由」第2の1及び2に記載のとおりであるから、これを引用する。
⑴ 2頁24行目の「法律」の次に「(以下「団体規制法」という。)」を、同
26行目の「11、」の次に「187、」をそれぞれ加える。
⑵ 3頁5行目から6行目にかけての「本件動産を」の次に「、控訴人(国)の
関連施設において厳重な警備態勢の下で」を加える。
3 当審における控訴人の補足的主張
⑴ 原判決は、権利の濫用に関する控訴人の主張を、被控訴人の所有権という
私権の行使に対し、控訴人が行政主体としての立場から公共の安全や社会秩
序の維持といった公益を理由に制約を加えることが正当化されるか否かとい
う問題と捉え、私権の行使を公益的な観点から制約することが正当化される
か否かという見方を前提に検討している。しかし、本件は、被控訴人による
私権の行使が権利の濫用に当たるか否かという問題として捉えられるべきで
あり、権利の濫用に当たるか否かは、被控訴人の所有権に基づく返還請求権
の行使が私権の社会性等からみて容認され得るものか否かによって判断され
るべきであるから、原判決は権利濫用法理についての法的理解を根本的に誤
ったものである。
⑵ 社会、公共に害悪を及ぼすおそれを内包しているが、現状そのおそれが低
く安定した状態にある物については、所有者による引渡請求であっても、当
該物に係る危険性が顕在化するおそれの程度、当該危険性が顕在化した場合
に社会、公共に及ぼす害悪の程度、当該物の現状における管理状態の安定性
及びその持続可能性、当該危険性に対する権利者の認識の有無及びその程度、
その他当該物に関連する諸事情を総合的に考慮した結果、当該所有者による
管理の下、当該物が内包している危険性の顕在化を防止することができるか
どうかにつきわずかでも疑義が認められる場合には、上記引渡請求は、権利
の濫用(民法1条3項)に当たり許されないものというべきである。
⑶ 本団体は、殺人をも正当化する内容を含むオウム真理教の教義を維持した
まま活動を続け、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性を有していること、本件
動産は、通常の遺骨等と異なり、本団体の構成員及び資金等の獲得手段とな
り、本件故人への絶対的帰依を確実にするために利用されるという特殊性を
有すること、本団体が更に多数の構成員及び多額の資金等を獲得すれば、極
めて短期間のうちに無差別大量殺人行為に及ぶおそれがあり、その被害は、
一般人の生命等に関わる甚大かつ深刻で広範なものとなること、本件動産が
国の管理を離れ、厳格に管理されないこととなれば、その所在地の周辺住民
の平穏な生活に深刻な害悪を及ぼすことになることからすれば、本件動産が
内

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は、控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。