事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和7(行コ)199 |
| 判決日 | 2026-03-27 |
| 分類 | 行政 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び争点に関する当事者の主張 後記5に「当審における控訴人の主張の要旨」を付加するほか、原判決の「事 実及び理由」の第2の4及び5に記載のとおりであるから、これを引用する。 5 当審における控訴人の主張の要旨 ⑴ 争点1(本件各不開示部分記録情報の5号情報該当性)について ア 情報公開法5条5号における「不当に」の要件の判断手法について 原判決は、情報公開法5条5号における「不当に」の要件を判断するに当 たり、同号の中心的な要件である「おそれ」の有無の考慮に先んじて、本件 各不開示部分を公にすることにより得られる利益(公益性)が極めて大きい と判断し、結局、この点を中心的な理由として、本件各不開示部分記録情報 の5号情報該当性を否定した。しかし、このような判断手法は、「おそれ」の 要件を形骸化することとなりかねないものであり、その判断過程には、情報 公開法に照らして、重大な誤りがある。 イ 不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれがあること (ア) 本件各不開示部分記録情報は、いずれも本件最終文書の作成過程におい て一時検討されたものの、本件最終文書には採用されず、記載されなかっ た未成熟な記載であるところ、本件各不開示部分が公になると、これらの 未成熟な記載部分が日本学術会議において内閣法制局の最終的な了解を 得た確定的な情報(考え方)であると誤解されるおそれがある。 本件最終文書は、本件事務局が政府から独立して職務を行う日本学術会 議内部の事務で用いる資料として整理したものにすぎないところ、担当者 試案等を含む未成熟な記載部分であっても、それが公になれば政府の公式 見解であるとまで誤解されるおそれがあり、進んで、未成熟な記載部分が 当時の政府の法解釈の見解であり、令和2年10月までに法解釈を変更し たとの誤解を生む。その結果、本件各不開示部分記録情報を見た一部の国 民が、本件最終文書の見解を本件各不開示部分記録情報に記載された未成 熟な考え方に沿って誤った解釈をし、会員の任命の可否について未成熟な 考え方に従った運用が行われていると誤解するおそれがある。 (イ) 上記(ア)に述べたおそれの具体的内容からして、一たび本件各不開示部分 記録情報が開示されれば、国民の間に混乱が生じ、正しい説明をしたから といって一度生じてしまった誤解を解くのは難しく、これにより生じた支 障を解消することは困難であって、その支障の程度は重大である。これに 対し、本件各不開示部分を開示することによって得られる利益、すなわち 政府の諸活動についての説明責務の観点からこれを開示することによる 利益は限定的ということができる。そうすると、本件各不開示部分を開示 することによって得られる上記の利益を斟酌しても、本件各不開示部分を 開示することにより生じる支障等は重大であり、不開示とする
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。