事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 第24民事部 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和8(行ケ)5 |
| 判決日 | 2026-06-12 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決文が挙げた条文 | 憲法7条4号、憲法14条1項、憲法15条1項、憲法43条1項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は、比例代表選挙の仕組みに関する公職選挙法の規定は憲法に違 反し無効であるかなどであり、争点に関する当事者の主張は、次のとおりであ る。 (原告らの主張) 以下のとおり、本件比例代表選挙は無効である。 ⑴ 小選挙区選挙と比例代表選挙が不可分一体であることによる無効(無効理 由1) ①憲法は、衆議院議員選挙につき「総選挙」と定め(憲法7条4号、54 条1項)、小選挙区選出議員と比例代表選出議員との間にその地位、任期及 び権能について何ら差異を設けていないこと、②衆議院議員が議会で行使す る投票権は全て等価値のものでなければならないこと、③公職選挙法が小選 挙区選挙と比例代表選挙の並立制を採用した趣旨が、前者で民意の集約を図 り、後者で民意の忠実な反映を図ることにより、両者が相まって公正かつ効 果的な代表を創出させようとしたことにあること、④現行の衆議院議員総選 挙においては重複立候補制が採用されており、小選挙区選挙と比例代表選挙 の関係はより緊密なものとなっていることからすれば、小選挙区選挙と比例 代表選挙は不可分一体の総選挙であり、その一部に違憲無効の重大な瑕疵が あれば、これにより総選挙全体が違憲無効の瑕疵を帯びるというべきである。 そして、本件選挙の小選挙区選挙は、定数配分及び選挙区割りの両面にお いて人口比例配分の原則に反するなどし、違憲無効であるから、本件選挙は 全体として無効となり、本件比例代表選挙も当然に無効となる。 ⑵ 重複立候補制の問題点(無効理由2) 以下のとおり、重複立候補を認めた公職選挙法86条の2第4項は違憲で ある。 ア 重複立候補制は、小選挙区選挙における落選者が、各政党の名簿の順位 によって、同順位の場合には惜敗率という計数的偶然性によって、復活当 選する可能性を是認する制度であり、「正当に選挙された」(憲法前文) というには程遠いものである。また、重複立候補制は、重複立候補者にそ うでない立候補者と比べて2倍の被選挙権を与えたのと同一の効果や、小 選挙区選挙に落選した重複立候補者に投票した選挙人に複数の投票権を与 えたのと同一の効果を認めるものである。 このように、重複立候補制は、重複立候補者が小選挙区選挙で落選して も比例代表選挙で当選することができる点において、選挙人の投票意思を 歪めるものであり、憲法前文、1条、43条1項、14条1項、15条3 項、44条に違反する。 イ また、重複立候補制は、選挙の時点で候補者名簿の順位が確定していな い点において、直接選挙とはいえず、実質的には政党が当選者を選ぶ間接 選挙であり、憲法43条1項、15条1項、3項に違反する。 ウ さらに、①立候補の機会において、候補者届出政党に所属する候補者は、 重複立候補をすることが認められているのに対し、それ以外の候補者は、 重複立候補の
主文(判決文より)
1 原告らの請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。