国家賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所 堺支部
事件番号令和7(ワ)188
判決日2026-01-15
分類行政
判決文が挙げた条文国家賠償法1条1項、民法611条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
⑴ 国家賠償法1条1項の違法性の有無(争点1)
⑵ 損害の発生及びその数額、因果関係(争点2)
⑶ 不当利得の成否・額(争点3)
3 争点に関する当事者の主張
⑴ 争点1(国家賠償法1条1項の違法性の有無)
(原告の主張)
本件駐車行為は違法である。その理由は、次のとおりである。
原告は、本件駐車行為により、本件駐車部分の使用収益権を侵害された。
また、本件駐車行為はやむを得ない理由がなく違法である。すなわち、①ひき逃げ
事件の被害者の男児は軽傷であり、緊急性が高かったとはいえない。②大阪府道路交
通規則2条の7第3項3号によれば本件車両を道路上に駐車して事故処理をするの
が正しい職務遂行方法である。③本件警察官の上司らは、本件駐車行為後の原告との
面談において、警察の非を認めた。
(被告の主張)
本件駐車行為は違法でない。その理由は、次のとおりである。
本件駐車行為は、ひき逃げ事件捜査の過程で行われたもので、職務行為として正当
である。すなわち、①ひき逃げ事件捜査という特性上、できるだけ早く被害者と接触
し、見分等を通じて証拠品を発見押収するなどの必要があり、緊急性があった。②大
阪府道路交通規則2条の7第3項3号には駐車禁止の規制等の対象から除く車両に
「犯罪の捜査、交通の取締り、警備活動その他警察責務遂行のために使用中の車両」
の記載があるところ、事件現場の道路状況から交通事故処理車を駐車できる場所は本
件駐車場しかなく、代替手段がなかった。③本件駐車場は、施錠設備や出入りを排除
するバー等がなく容易に出入りできるいわゆる「青空駐車場」であり、本件駐車行為
は、私生活の平穏を害するものではなかった。
⑵ 争点2(損害の発生及びその数額、因果関係)
(原告の主張)
原告は、本件駐車行為により本件駐車部分の使用収益権を侵害されたところ、本件
駐車部分の駐車料金は月極で8000円であるから、その損害の額は本件駐車部分の
1か月分の賃料相当額である8000円である。
本件駐車場には、「月極有料駐車場」、「契約者以外、無断駐車ご遠慮下さい」、その
ほか原告の氏名・電話番号等が記載された看板があり、本件警察官は事前に承諾を得
ることが可能であったのであるから、事前・事後に承諾を得ようとした旨の主張は不
自然である。また、本件警察官は、原告の承諾を得ることを怠ったのであるから、必
要最小限度の駐車であったともいえない。
(被告の主張)
原告の主張は否認し又は争う。
本件警察官は、本件駐車場の管理者が判明すれば、事前・事後に承諾を得ようとし
たものであるし、実際にも、原告からの承諾が得られなかったので、直ちに本件車両
を移動させた。また、本件駐車行為がされた約20分の間、Jが車両を駐車しにくる
ことはなく、実質的被害が発生したとはいえない。
⑶ 争点3(不当利得

主文(判決文より)

1 被告は、原告に対し、4円及びこれに対する令和7年3月14日から支払済
みまで年3%の割合による金員を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用は、これを2000分し、その1を被告の負担とし、その余は原告
の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。