事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 第2民事部 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和4(行ウ)169 |
| 判決日 | 2026-01-16 |
| 分類 | 民事 |
| 判決文が挙げた条文 | 刑法11条1項、国家賠償法1条1項、憲法13条、憲法31条、憲法36条、行政事件訴訟法3条7項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 (1) 絞首刑による死刑執行方法が違憲・違法であると主張して、行政事件訴訟 (本件各差止めの訴え及び本件各確認の訴え)を提起できるか(争点1) (2) 絞首刑の違憲性、違法性の有無(争点2) (3) 本件各差止めの訴えの適法性等(争点3) (4) 本件各確認の訴えの適法性等(争点4) (5) 本件各賠償請求の可否等(争点5) 4 争点に関する当事者の主張 (1) 争点1(絞首刑による死刑執行方法が違憲・違法であると主張して、行政 事件訴訟(本件各差止めの訴え及び本件各確認の訴え)を提起できるか)に ついて (被告の主張) ア 法が当該の場合の権利救済を専らその手段によらせる趣旨と認められる ときに、それ以外の訴えを提起するのは、訴えの利益を欠くこと 一般に、一般的権利救済手段としての訴えとは異なる特別の救済手段が 設けられており、法がその特別の手段を設けたのは、当該の場合の権利救 済を専らその手段によらせる趣旨と認められるときは、一般の救済手段た る通常の訴えを提起するのは、訴えの利益を欠くものと理解されている。 最高裁昭和36年12月5日第三小法廷判決(民集15巻11号2662 頁。以下「昭和36年12月最判」という。)は、現行の死刑執行方法の適 法性について、その権利救済を専ら刑訴法所定の方法によらせる趣旨であ ることを認めたものである。そして、昭和36年12月最判は、特別の司 法救済手続が認められているために、法律上定められた救済手続以外の訴 訟の中で裁判所がその適否の審査を行うことができないとされたものの一 つとして整理されている。 イ 昭和36年12月最判の射程等について 死刑について「現在の法令による執行方法が違法であると主張するので あれば、かかる執行方法を前提とする刑事判決については刑訴法所定の方 法によって争うべく…行政事件訴訟特例法によって死刑執行方法を争う… 訴訟は許されない」という昭和36年12月最判の判断部分は、法理判例 であり、また、確立した判例法理である。 昭和36年12月最判によれば、「死刑を言い渡す判決」とは、「国が具 体的に現行法所定の…死刑執行方法により…死刑を執行すべき…ことを当 然予定し肯定した上死刑に処すべきことを命ずる趣旨のもの」であるから、 判断の前提となった「現行法所定の…死刑執行方法」が違憲、違法であれ ば、結局、死刑判決そのものが違憲、違法な判決であることに帰すること になり、そのような刑事判決は取消変更されるべきものとなる。このよう に、「現行法所定の…死刑執行方法」が違憲、違法であるというのは、その 実質上において、死刑を認めた刑事判決が違憲、違法であり、取消変更事 由があることをいうものにほかならず、刑事訴訟とは別に行政事件訴訟に よって死刑の執行方法が違憲違法であることを争うことを認めるなら
主文(判決文より)
1 本件各訴えのうち、絞首刑による死刑執行の差止めを求める各部分及び絞首 刑による死刑執行を受忍する義務がないことの確認を求める各部分をいずれも 却下する。 2 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。 3 訴訟費用は原告らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。