殺人未遂

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所 堺支部 第1刑事部
事件番号令和6(わ)442
判決日2026-03-25
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は、①遅くとも被害者が本件ポリバケツを自動車の荷台に積み込んだ
時点で、被害者を死亡させる現実的危険性が発生したか否か、②被告人が殺意を有
していたか否かである。
第2 当裁判所の判断
1 争点①(遅くとも被害者が本件ポリバケツを自動車の荷台に積み込んだ時点
で、被害者を死亡させる現実的危険性が発生したか否か)について
⑴ 関係各証拠によれば、以下の事実が認められる。
ア 本件ポリバケツの構造
本件ポリバケツには、発火装置や噴霧器、液体入りペットボトルを置くための受
け皿が備え付けられ、ポリバケツ本体と上蓋が針金で3か所固定されていた。
発火装置のスイッチは、下方向に負荷が加わるとオンになり続け、負荷がなくな
るとオフになるものであり、これが液体入りペットボトルと釣り糸でつながれてい
るため、液体入りペットボトルが受け皿から落下すると、その重みで発火装置のス
イッチがオンになり続け、これに伴い発火装置が作動し続け、重みがなくなると同
スイッチがオフになる構造になっていた。
イ 本件犯行に至るまでの事実経過
被告人は、本件当日である令和6年6月6日午前1時30分頃から午前2時頃ま
での間に、本件ポリバケツにガソリンを注入し、これを本件ゴルフセンターの事務
所出入口前に設置して帰宅し、同日午前4時10分頃、再び本件ゴルフセンターを
訪れて噴霧器を作動させた。
被害者は、同日午後1時頃、本件ゴルフセンターの事務所出入口前に自動車(軽
トラック)を近づけ、同出入口前に置かれた本件ポリバケツを同車の荷台に積み込
んだところ、左腕に熱傷を負った。なお、その当時、本件ポリバケツの上蓋の留め
具は固定された状態であった。
⑵ 判断
捜査機関が本件ポリバケツの模造品を作成して行った再現実験の結果を始めとす
る関係各証拠によると、本件と類似する条件下において実施された実験1-1(ポ
リバケツの上蓋の留め具を固定した状態で、ガソリンを注入してから2時間41分
後に噴霧器を作動させ、その8時間49分後に発火装置を作動させたもの)では、
発火装置の作動により発生した火花がポリバケツ内の気化したガソリンに引火し、
上蓋が少し持ち上がってポリバケツ本体と上蓋の隙間から火炎等が噴き出したこと
が認められる。また、ポリバケツの上蓋の留め具を固定しない状態で、その他は上
記実験1-1と同じ条件で実施された実験1-2において、発火装置のスイッチが
オンになり続けた際に、炎や煙を上げながらポリバケツが溶解してガソリンが漏れ
出し、大きな火炎等が発生したことからすれば、実験1-1においても発火装置が
作動し続けた場合、上記と同様に大きな火炎等が発生する可能性があったことが認
められる。このことに、前記⑴アのとおりの本件ポリバケツの構造を考え合わせる
と、被害者が本件ポリバケツを自動車の荷台

主文(判決文より)

被告人を懲役5年に処する。
未決勾留日数中500日をその刑に算入する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。