事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和5(ワ)28199 |
| 判決日 | 2024-05-23 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 国家賠償法1条1項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は原告らの損害額であり、当事者の主張は、原告らの主張を以下 のとおり補足するほかは、別紙損害額一覧表のとおりである。 ⑴ 被害者の逸失利益 原告A及び同Bの教育水準等からすれば、被害者の将来における基礎賃金 は平均賃金の水準を大きく上回るものと推定されるから、同人の逸失利益を 算定するに当たっては、その基礎収入を令和元年男性学歴計全年齢平均賃金 の1.5倍である841万4550円とすべきである。そして、収入が増加 しても生活費そのものが増加するわけではないから、生活費控除率は40% とすべきである。また、被害者は、満18歳から67歳までの49年間にわ たり就労が可能であった。したがって、逸失利益は、別紙損害額一覧表「原 告ら主張額・理由等」欄記載のとおりとなる。 ⑵ 被害者の傷害慰謝料及び死亡慰謝料 本件事故は、交通法規を遵守すべき警察官が、パトカーを運転し、その必 要性に多大な疑問のある緊急走行中に対面信号機が赤色灯火であったにもか かわらず徐行もせずに時速40ないし50kmに加速して本件交差点に進入 し、対面歩行者用信号機の青色灯火に従って横断歩道を横断中の何ら落ち度 のない被害者にパトカーを衝突させたというものである。そして、幼少の被 害者は、本件事故により重傷を負い、原告ら家族の懸命の付添看護にもかか わらず苦痛を受けながら27日間にわたって闘病して死亡するに至り未来を 絶たれた。これらの諸事情によれば、被害者の傷害慰謝料は200万円、死 亡慰謝料は5000万円が相当である。 ⑶ 原告らの各固有慰謝料 前記⑵の諸事情に加えて、①原告らにおいては、被害者の死亡により家族 関係が大きく変化し、原告B及び同Dが沖縄県に移住して原告A及び同Cと 別居するに至り生活状況が一変してしまったこと、②原告A及び同Bにおい ては、望んでもうけた双子の兄である被害者を失い喪失感が大きい上、いず - 3 - れも本件事故当時の仕事を辞めざるを得なかったこと、③原告C及び同Dに おいては、兄妹関係が変化し、特に被害者の双子の妹である原告Dにおいて は、もとより喪失感が大きい上、本件事故現場に居合わせたことによる精神 的衝撃も大きく、また、兄妹関係の変化による原告Cのいじめによって円形 脱毛症にり患するなどしたことなどの諸事情に照らせば、原告らの各固有慰 謝料は、別紙損害額一覧表「原告ら主張額」 記載の額とするのが相当であ る。
主文(判決文より)
1 被告は、原告Aに対し、3176万2645円及びこれに対する令和 △年△月△日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 被告は、原告Bに対し、3176万2645円及びこれに対する令和 △年△月△日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 3 被告は、原告Cに対し、110万円及びこれに対する令和△年△月△ 日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 4 被告は、原告Dに対し、220万円及びこれに対する令和△年△月△ 日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 5 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。 6 訴訟費用は、これを10分し、その7を原告らの負担とし、その余を 被告の負担とする。 7 この判決は、第1項から第4項までに限り、仮に執行することがで きる。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。