損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和3(ワ)15962
判決日2025-06-11
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文民事訴訟法118条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び主要な争点に対する当事者の主張
(1) 目黒区長が原告Aの住民票の性別の記載の変更をしなかったことについて、
国賠法1条1項の違法性及び過失が認められるか
(原告らの主張)
ア 目黒区長は、平成30年10月23日、法務大臣から住基法30条の50
に基づく本件通知を受けたことにより、同法8条、施行令9条及び12条2
項1号に基づき、職権により、原告Aの住民票の性別の記載の変更をする義
務を負っていた。
また、原告Aは、平成30年10月24日、被告目黒区の職員に対して住
民票の性別の記載が変更されていない旨を口頭で通知し、令和元年5月7日、
目黒区長に対して本件申入れを行ったが、これらは住基法14条2項に定め
る住民票の誤記の申出に当たる。そして、これを受けた目黒区長は、この申
出により「その事務を管理し、及び執行することにより」「住民基本台帳に」
「誤載があり、又は住民票に誤記」「があることを知った」ものとして、「住
民基本台帳の正確な記録を確保するため必要な措置」すなわち職権により原
告Aの住民票の性別の記載の変更をするべき義務を負っていた(住基法14
条1項)。
さらに、戸籍を有しない外国人にとっては、在留カード記載の性別こそが
実体法上の性別というべきであるから、原告Aの性別は、在留カード記載の
性別が「女性」に変更された以上、「女性」である。また、仮にそのように
解せないとしても、米国テキサス州の裁判所がした本件命令による本件性別
変更は、その要件及び効果からして、法の適用に関する通則法4条1項若し
くは33条の規定の準用若しくは条理により、又は、民事訴訟法118条の
準用若しくは類推適用により、我が国でも効力を有する。したがって、原告
Aについては「住民票に記載されている事項に変更があった」のであるから、
目黒区長は、施行令9条に基づき、原告Aの住民票の性別の記載の変更をす
るべき義務を負っていた。
イ しかし、目黒区長は、上記義務を怠り、原告Aの住民票の性別の記載の「女」
への変更を行わなかったことによって、婚姻関係に公権力から不当な干渉を
受けない原告らの利益、真に自認する性別に即した社会生活を送ることがで
きる原告Aの法的利益、配偶者である原告Aが性自認に従った法令上の性別
の取扱いを受ける原告Bの利益を侵害した。
(被告らの主張)
ア 住民票と在留カードにおける性別の記載の位置付けは異なるものである
から、各制度における性別の取扱いを必ず一致させるべきとまではいえない。
そして、住民基本台帳制度と在留カード等の入国管理制度はその根拠法令及
び目的を異にする別個の制度であることから、施行令12条2項柱書は、住
基法30条の50の規定に基づく通知において外国人住民の男女の別に変
更があったとされる場合においても、施行令「7条から10条まで

主文(判決文より)

1 原告らの請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。