事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和4(ワ)5768 |
| 判決日 | 2025-09-30 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法125条1号、民法897条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及びこれに関する当事者の主張 ⑴ 債務不履行の成否(争点1・主位的請求関係) (原告の主張) ア 本件埋蔵施設の使用関係の法的性質 本件使用許可により原告父が得た本件埋蔵施設の使用権は、一定の使用条 件に従って被告に対し継続的な使用を求めることができる債権的権利であ り、民法の適用がある。 すなわち、公営墓地の埋蔵施設の使用許可は、一般に狭義の行政行為では なく行政契約と解されており、契約として民法の適用がある。また、当該使 用許可に係る埋蔵施設の使用権は、財産権的性格を有していることから、民 法の適用を首肯できる。総じて平等原則など行政法の一般原則や、財政民主 主義の制約以外は、基本的に民事法理に服する。以上は、公営墓地において も祭祀承継に係る民法897条の適用があることからも看取することがで きる。したがって、本件埋蔵施設の使用権は、行政契約に基づいた賃借権類 似の債権にほかならず、その帰結として民法が適用される。 イ 被告の債務不履行 被告は、原告父と被告との間の埋蔵施設使用契約により、原告父に対し、 本件埋蔵施設を使用させる義務を負うところ、同義務は本件取消しにより消 滅したと主張する。しかし、以下のとおり本件取消しは違法無効であるから、 同義務は消滅せず、被告が原告父に本件埋蔵施設を使用させないことは、被 告の原告父に対する債務不履行を構成する。 (ア) 法定追認による取消権の消滅 本件条例21条1号は、被告において3年以内に遺骨が埋蔵されると認 定して埋蔵施設の使用を許可したが、この点に錯誤があったために使用許 可を取り消す旨を規定したもの(錯誤取消し)と解され、一般法である民 法に対して特別法の関係にある本件条例が取消権の行使である旨を定め るものであるから、解除権について定めたものと解すべき理由はない。 本件使用許可の取消権は、原告父が本件使用許可を受けた日から3年で ある平成26年12月16日の経過により発生した。原告父は、取消権が 発生した約2年後の平成28年9月20日、本件使用料として88万70 00円を納付し、被告は、何も異議を述べずにこれを受領した。これは、 法定追認事由としての全部又は一部の履行(民法125条1号)に当たる。 したがって、この時点で本件使用許可の取消権は、法定追認(同条)によ って消滅した。 また、被告による上記の本件使用料の受領は、平成26年12月17日 以降の被告による本件使用料の納付請求に対応するものであるから、法定 追認事由としての履行の請求(同条2号)の適用があるともいえる。 (イ) 黙示の取消権放棄 仮に法定追認の適用がないとしても、以下のとおり、被告は、取消権を 放棄した。 本件では、3年以内に埋蔵をしないことを理由とする本件条例21条1 号の取消権のみならず、本件使用料の未納付を理由とする同条
主文(判決文より)
1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。