行政処分取消請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和5(行ウ)255
判決日2025-10-09
分類行政
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
(1) 本件文書に記録された情報の情報公開法5条2号イ所定の不開示情報該当
性等(争点1)
(2) 本件文書に記録された情報の情報公開法5条6号ロ所定の不開示情報該当
性等(争点2)
(3) 情報公開法6条に基づく部分開示を行わなかったことの適法性(争点3)
4 争点に対する当事者の主張
(1) 争点1(本件文書に記録された情報の情報公開法5条2号イ所定の不開示
情報該当性等)
(被告の主張)
ア 情報公開法5条2号イに該当すること
本件文書には、ファイザー社等との間で締結した、ファイザー社等が製
造する新型コロナウイルスワクチン(以下「ワクチン」という。)の供給を
受けるために必要な取引条件(ファイザー社等が収受する金額、ワクチン
供給の際の具体的方法、ワクチンの所有権の取扱い、公表されていない開
発状況を踏まえた対応等。それ以外の項目については、これを明らかにす
ることによって、該当部分を開示した場合と同様の結果となってしまうお
それがあるため、明らかにすることはできない。)及び同取引条件に関する
機密保持義務に関する事項が記録されているところ、これらは情報公開法
5条2号イが掲げる法人等に関する情報に該当する。
ファイザー社等は、米国やEU諸国を始めとして世界各国にワクチンを
供給しているため、本件文書が開示された場合には、他国において、本件
文書に記録された取引条件を把握した上でファイザー社等との交渉に臨む
ことが当然に予想される。その結果、ファイザー社等は、他国から、本件
文書に記録された取引条件と少なくとも同条件で契約を締結するよう迫ら
れる可能性があり、本件文書が開示されることにより、他国との取引条件
の交渉の際に不利な立場に置かれることになる。
このほか、本件文書には、ファイザー社等が迅速かつ安定的にワクチン
を製造し、かつ、これを供給するためのノウハウに該当する可能性のある
情報が記録されており、本件文書を開示することで、ファイザー社等のみ
が有しているノウハウが流出し、ファイザー社等の競争上の優位性が失わ
れる可能性がある。
本件文書の内容が機密保持義務の対象とされているのも、本件文書が開
示された場合にファイザー社等の競争上の地位が害されるおそれがあるか
らであるし、被告は、国会において本件文書の開示を求められた際にも、
ファイザー社等の競争上の地位を保護するため、本件文書の開示を差し控
えた。
以上のとおり、本件文書は、これを開示することにより、ファイザー社
等の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがある。
イ 情報公開法5条2号ただし書所定の情報には該当しないこと
本件文書の内容によってワクチンの有効性及び安全性が左右されるもの
ではないし、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関
する法律(令和4年

主文(判決文より)

1 厚生労働大臣が原告に対して令和5年3月3日付けでした行政文書不開示決
定(厚生労働省発健0303第3号)を取り消す。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。