著作権法違反

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和7特(わ)704
判決日2026-04-16
分類知的財産
判決文が挙げた条文著作権法32条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
判示第1の争点は、本件記事データ1が著作権1を侵害するか否か、これら
に関する共謀が認められるか否かである。
2 著作権侵害の有無
(1) 本件サイトの「アニメ・漫画(マンガ)」のカテゴリーにおいては、冒頭
に、「概要、あらすじ・ストーリー、登場人物・キャラクター、用語、名
言・名セリフ/名シーン・名場面、裏話・トリビア・小ネタ、主題歌・挿入
歌などの抑えておきたい情報がまとめられています。」と記載されていた。
このように、もともと本件サイト内の「アニメ・漫画(マンガ)」のカテ
ゴリーに属する記事は、単なる「ネタバレ」にとどまらず、当該アニメーシ
ョン等を視聴することにより、登場人物の名前、動作、台詞、情景、場面展
開を中心とした視覚的・聴覚的に得る情報を文章や画像等により把握しなが
ら、全体のストーリーをも理解し、その本質的な特徴を感得することを含み
得るものである。
そして、本件記事データ1も、こうした記事の一つであって、「オーバー
ロード」の画像と一致する静止画像12点を掲載するとともに、ほとんどの
台詞を逐一文字で抜き出し、登場人物の名前、動作、情景、場面展開等を文
字で説明・描写するなどしたものである。また、場面が切り替わる局面では、
場面の説明が入っていた。他方、本件記事データ1は、「オーバーロード」
と異なる独自の叙述等は見当たらないし、論評を目的としたものでもない。
そうすると、本件記事データ1は、映像や音声を伴っておらず、アニメー
ションとは表現形式は異なるものの、全体として、「オーバーロード」に依
拠し、かつ、その表現上の本質的な特徴の同一性を維持し、具体的表現に修
正、増減、変更等を加えて、新たに創作的に表現することにより、これに接
する者において、その表現から、「オーバーロード」を視聴した場合に把握
できる登場人物の名前、動作、台詞、情景、場面展開等を文章や画像により
把握でき、その本質的な特徴を感得し得る別の著作物を創作したと評価する
ことができると認められる。すなわち、本件記事データ1は、「オーバーロ
ード」を翻案したものであるといえる。
なお、弁護人は、本件記事データ1について、物語の骨組み、出演人物紹
介、ネタ等のみであるのに対し、「オーバーロード」は、映像、音楽、演技
等による情景、心理描写等の具体的な展開により、感動や驚きが得られるも
のである旨主張する。しかし、弁護人が指摘する点は、表現形式が異なるこ
とにより当然生じ得るものであって、このことが翻案の認定に直接影響を及
ぼすものではない。
本件記事データ1は、著作権1を侵害するものであると認められる。
(2) 弁護人は、本件記事データ1が著作権法32条1項所定の「引用」に当
たると主張する。
しかし、本件記事データ1は、「オーバーロード」を翻案してその内容を
公表

主文(判決文より)

被告人を懲役1年6月及び罰金100万円に処する。
その罰金を完納することができないときは、5000円を1日に換算した期
間、被告人を労役場に留置する。
この裁判が確定した日から4年間その懲役刑の執行を猶予する。
訴訟費用は被告人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。