傷害致死、暴行

事件の基本情報

裁判所仙台地方裁判所
事件番号令和6(わ)464等
判決日2025-12-03
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は、①被告人Xが、Aの顔面を右拳で1回殴って転倒させ、後頭
部を地面に打ち付けさせたか、②頭蓋内損傷のうち、びまん性軸索損傷が被告
人Xの暴行によって生じたか、③共謀の有無である。
被告人Xの弁護人は、争点①について、被告人XはAを殴っていない、争点
②について、びまん性軸索損傷は被告人Xの暴行以外の原因で生じた疑いがあ
る、争点③について、共謀はなかったと主張する。被告人Yの弁護人は、争点
①、②については争わず、争点③について、共謀はなかったと主張する。
第2 当裁判所の判断
1 前提事実
⑴ 関係証拠(証人BないしE及び被告人両名の各公判供述、甲43、44、
46、48)によれば、以下の事実経過が容易に認められる。
ア 令和6年8月1日(以下、特に明示しない限り、時刻等は同日である。)、
被告人両名と知人1名は、d通りに面したラーメン店前の路上において、
酒に酔った被告人Xの妻を介抱していた。被告人Xは黒色の半袖半ズボン
と黒色の帽子、被告人Yは黒色の長袖長ズボンを着用していた。
イ 午前5時6分頃、バイト仲間であったAないしD及びF(以下「Aら」
という。)は、ラーメン店から出たところで被告人Xの妻に絡まれて、被
告人らと話を始めた。しかし、被告人Yが次第に怒り始め、Aらに対し、
強い口調で「帰れ。」などと言い出した。
ウ 午前5時9分頃、Aらが帰ろうと被告人らに背を向けて歩き始めても、
背後から同様の発言が続いた。その後、Aが被告人らの方に向かって「赤
鼻のトナカイ」というような発言をしたことがきっかけとなり、怒った被
告人両名とAは互いに近付いた。
エ 被告人両名は、それぞれ怒った様子で、Aの身体を掴んだり、押したり
するなどし、d通りと交差するe小路の方にAを後ずさりさせた。
オ 午前5時10分34秒頃、Aは、e小路の路上で転倒した。
カ 被告人Yは、転倒したAの胸倉を掴んで上半身を45度くらい持ち上げ、
小刻みに揺らしながら「起きろよ。」と言ったほか、Aの顔面を数回殴り、
Aの身体を2回くらい蹴った。
キ 午前5時11分頃、被告人Yが、e小路からd通りに移動して判示第2
の犯行に及んだ。
⑵ また、Aの遺体の司法解剖を担当したG医師は、大要以下のとおり供述し
ているところ、G医師は経験豊富な法医学者であり、供述内容にも不合理な
点は見当たらないから、同供述は信用できる。
ア Aの死因は、頭部打撃に基づく頭蓋内損傷(急性硬膜下血腫、脳挫傷、
外傷性くも膜下出血、びまん性軸索損傷)による脳ヘルニアである。頭蓋
内損傷のうち、特にびまん性軸索損傷が致命傷になった。びまん性軸索損
傷は、脳に重度の回転加速度衝撃が加わることによって生じるものであり、
交通外傷のほか、立位からの転倒によっても生じるが、立位からの転倒の
場合は受け身を取れないよ

主文(判決文より)

被告人Xを懲役9年に、被告人Yを懲役7年に処する。
未決勾留日数中、被告人Xに対し310日を、被告人Yに対し270日を、
それぞれその刑に算入する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。