殺人、銃砲刀剣類所持等取締法違反、死体遺棄、窃盗(予備的訴因 占有離脱物横領)

事件の基本情報

裁判所仙台地方裁判所
事件番号令和7(わ)327等
判決日2026-03-17
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点は、窃盗(主位的訴因)又は占有離脱物横領(予備的訴因)
の公訴事実について、被告人が被害品を自分のものとしようとしたのは、どの時点か
である。
2 関係各証拠によれば、被告人は、①犯行前に「どうしてもお金借りたい」「今すぐお
金が必要」等と携帯電話機で検索するなどしており、また犯行後にも友人らから借金
をするなど、本件当時、金銭的に相当困窮していたこと、②犯行直前に被害者がコン
ビニエンスストアで買い物をしたことなどを見ており、被害者のショルダーバッグ(以
下「バッグ」という。)に財布が入っている可能性が高いことを認識していたこと、③
犯行前に「A 自宅周辺カメラ確認 スマホとお金 テトラポット」という犯行計画
メモを作成していたこと、④被害者を殺害した直後に財布の入ったバッグを持ち去り、
その後遅くともコンビニエンスストアの洗面所で手を洗うまでの約80分の間に、小
銭入れの中など財布の中身を確認していること、⑤証拠隠滅のためにバッグ等を投棄
した際にも、財布だけは投棄せず、財布在中の現金もその後に取り出したことなどの
事実を認めることができる。
このように、①金銭的に相当困窮していた被告人が、②バッグに財布が入っている
可能性が高いことを認識した上で、③事前の犯行計画メモである程度まで計画してい
たとおりに(「お金」の記載は「財布」を意味するものと被告人は述べている。)、④財
布等の入ったバッグを持ち去り、しかも、その後短時間のうちに財布の中身を確認し、
⑤財布だけは投棄せずに自分のものにしていることなどからすれば、バッグを持ち去
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った時点で、被告人は財布を含む被害品を自分のものとしようとしていたと推認する
ことができる。
3 これに対して、弁護人は、現場海岸においては、被告人に時間的・心理的余裕はな
く、早く証拠隠滅をして現場を立ち去りたい一心であり、この時点では被害品を自分
のものにするつもりはなかった旨主張する。
たしかに、上記犯行計画メモは証拠隠滅を念頭に書かれたものと読めるし、殺害直
後の被告人がまずは証拠隠滅を第一に考えていたことは否定できない。
しかしながら、本件犯行は被告人が計画をした上で実行したものであり、実際に、
被告人は殺害後もすぐにその場を立ち去ったわけではなく、少なくともある程度は事
前に計画していたとおりに、遺体をテトラポットまで運び、財布が在中する被害者の
バッグを持ち去るなどしている。そうすると、殺害直後で時間的・心理的な余裕がそ
れほどなかったとしても、そのために被告人が証拠隠滅のことだけしか考えられなく
なっていたなどとはいえず、バッグを持ち去った時点で、証拠隠滅の目的と併存する
形で、金目のものがあれば自分のものにしようという意思も被告人にはあったと認め
ることができる。
4 したがって、第4のとおり窃

主文(判決文より)

被告人を懲役21年に処する。
未決勾留日数中210日をその刑に算入する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。