過失運転致死傷

事件の基本情報

裁判所東京高等裁判所
事件番号令和2(う)690
判決日2020-11-25
分類高裁
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点化されていなかった,薬の副作
用によって低血圧や意識障害が生じた可能性について,当事者に立証の機
会を与えないまま不意打ちの認定をしており,かかる原審の訴訟手続には
審理不尽の違法があり(訴訟手続の法令違反の主張),これらが判決に影
響を及ぼすことは明らかである,というのである。
そこで,原審記録を調査し,当審における事実取調べの結果をも併せて
検討する。
第2 事実誤認の論旨に対する判断
- 3 -
1 本件事故に至る経緯(特に被告人の健康状態とその推移)
関係証拠から認められる本件事故に至る経緯(特に被告人の健康状態と
その推移)は,おおむね原判決が認定説示するとおりであって,若干補足
して説示すると,次のとおりである。
⑴ 被告人は,平成28年3月頃から,家族や知人,更には複数の医師に対
して度々めまい等の症状を訴え,各医師から,めまいや低血圧の症状に関
し,ゆっくり行動するようにとか,転倒に注意をするようになどと生活上
の指導を受けており,平成29年2月13日には,医師から,自動車の運
転を控えるように注意されたこともあった。
具体的には,被告人は,平成28年3月4日,群馬県高崎市内のeクリ
ニックにおいて,f医師(以下「f医師」という。)による診察を受け,
その際,自ら,血圧の上下が変化する,低いと目が回ることがあるなどと,
低血圧とめまいとを自分の感覚で関連付けて訴え,その後も,同クリニッ
クにおいて,f医師らに対し低血圧やめまいの症状を頻繁に訴えていた。
f医師は,平成29年2月13日,被告人から自動車を運転して同クリニ
ックを訪れたことを聞き,高齢で,めまい等の体調不良のある被告人が自
ら自動車を運転してきたことに驚くとともに,被告人に対して自動車の運
転を控えるように注意したほか,同年6月5日,被告人が,同クリニック
の看護師に対し「体調が良くない。ぼーっとしている。めまいもある。」
などと訴えて,f医師の診察を受けた際には,被告人に対しゆっくり行動
するように指導した。被告人は,同年12月4日にも,同クリニックの看
護師に対し「もともとめまい症があるが昨日から特にひどい。」「倦怠感
があり昨日は1日寝てた。」などと訴えて,f医師の診察を受けている。
また,被告人は,同クリニック以外でも,平成28年9月20日以降,
前橋市内のg診療所において,h医師(以下「h医師」という。)らに対
し,めまいの症状を訴え,h医師は,被告人に対し,転倒に注意するよう
- 4 -
一般的な指導をし,平成29年10月18日には,同市内のiクリニック
において,j医師(以下「j医師」という。)に対し,めまいの症状を訴
え,j医師は,被告人に対し,起床直後や食後は低血圧になりやすいので
注意するよう指導している。
⑵ 被告人は,かねてから前橋市内のkセンターに通

主文(判決文より)

原判決を破棄する。
被告人を禁錮3年に処する。
原審における未決勾留日数中340日をその刑に算入する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。