使用権確認請求事件

事件の基本情報

裁判所福井地方裁判所
事件番号令和5(ワ)273
判決日2025-04-16
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
⑴ 原告が被告の管理するごみステーションを使用するための相当な対価の額
(争点1)
⑵ 不法行為又は債務不履行の成否(争点2)
なお、原告は、人格権に基づき被告の管理するごみステーションを使用する
ことができるとも主張する(原告第3準備書面6頁)が、人格権は当然には積
極的に他人の所有物を使用することができる権利の発生根拠とはならないと解
されるので、主張自体失当である。原告が引用する最高裁平成8年(オ)第1
361号平成9年12月18日第一小法廷判決・民集51巻10号4241頁
は、本件とは事案を異にし、適切でない。
4 当事者の主張
⑴ 争点1(原告が被告の管理するごみステーションを使用するための相当な
対価の額)について
(原告の主張)
使用料は、年270円が相当である。
原告は被告の管理するごみステーションを使用するだけであるから、町内
会費のうち、ごみステーションの維持管理費のみで算出するのが相当である。
維持管理費は、ごみステーションの管理人報酬がこれに当たるが、原告は、
被告が管理するごみステーションのうち本件ごみステーションしか使用しな
いから、本件ごみステーションに係る管理人報酬を基準とすべきである。被
告は本件ごみステーションの管理人の報酬として年5万4000円を支払っ
ているところ、同管理人は2台のごみステーションを管理することから、本
件ごみステーションの管理人報酬としてはその2分の1の年2万7000円
が維持管理にかかっている費用というべきである。町内には約100世帯が
居住しているから、同額の100分の1である年270円が相当である。
(被告の主張)
ア 被告は、前提事実⑶記載の総会決議に基づき、原告のごみステーション
利用料を、前提事実⑹記載の原告世帯が町内会員である場合の町内会費年
2万6200円の範囲内で、年2万4000円と定めた。このように使用
料を定めることが所有権の濫用と評価されるものではない。
イ 原告は、被告区域内に居住しており、被告が生み出す様々な公共的利益
を享受しているから、これに要する経費を負担するべきである。具体的に
は別紙経費等一覧表の「被告主張額」欄のとおり年間244万7746円
の経費を要するところ、福井市からの補助金29万1972円を控除した
215万5774円を町内の世帯数である106で除した約2万円である。
なお、上記経費は過去5年間(令和元年から令和5年)の平均値である。
また、このような経費に加え、被告の会員がボランティアとして町内会
美化清掃(草刈り、缶拾い、排水路清掃)を行っている。この奉仕活動は
各自の休日を割いて行われており、草刈り年4時間(年2回、1回2時間)、
缶拾い年7時間(年7回、1回1時間)、排水路清掃年2時間(年1回)の
合計13時間、各世帯が無償で従事している。

主文(判決文より)

1 原告が、使用料年1万5000円を支払うことを条件に、被告の管理す
る福井市 A 町に設置された別紙図面及び写真記載のごみステーション
を使用する権利を有することを確認する。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用は、これを10分し、その8を原告の、その余を被告の負担と
する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。