殺人被告事件

事件の基本情報

裁判所長崎地方裁判所
事件番号令和5(わ)29
判決日2025-09-04
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は、被告人がB(以下「被害者」という。)を殺害した実行犯と認めら
れるかである(なお、公判前整理手続において、被告人が氏名不詳者と共謀の上、被
害者を殺害した旨の予備的訴因変更請求があったが、検察官は、これを撤回した。ま
20 た、論告において、Cが単独又は被告人と共謀して被害者を殺害した可能性を否定
している。したがって、被告人の殺害への関与として想定される形態のうち、当裁判
所の判断対象は、被告人が殺害の実行犯の場合である。)。本件は、被害者が殺害さ
れたとされる時期から遺体発見までの間に約9年、被告人の起訴までに約14年が
経過している。殺害に直接関与又はその現場を目撃したと供述する人物はいない。
25 したがって、後述する客観的な証拠のほか、被告人から指示されて当時の被告人方
(以下「aの家」という。)から被害者の遺体らしきものを運ぶなどの関与をした旨
をいうCの証言によって認められる事実関係を総合して、被告人が被害者殺害の実
行犯であることが合理的な疑いを容れない程度に証明できるかが問題となる。
(当裁判所の判断)
第1 被害者の死因が第三者による故意行為であること
5 被害者の死因等に関する法医学者のDの証言は、専門的な知識・経験に基づい
た具体的・合理的な推論であって、その信用性は高い。Dの証言によれば、被害者
は、他者により、硬い鈍器で、ある程度の重量のあるものを用いて、少なくとも2
回、右側頭部に意図的に限局的で極めて強い外力を加えられたことで、頭蓋骨骨
折を伴う脳挫傷によって死亡したことが認められる。したがって、被害者が他者
10 に殺害されたことは明らかである。
第2 C証言以外の証拠による事実認定
検察官は、以下のとおり、いくつかの間接事実を指摘し、被告人が、被害者を殺
害した実行犯でないとしたならば、これらの間接事実が同時に存在することを合
理的に説明することができない事実関係があり、後述するC証言以外の証拠から
15 でも、被告人が被害者を殺害した実行犯であることが認められる、と主張してい
ることから、以下、順に検討する。
1 被害者の遺体が、被告人が独占的に管理するプレハブ倉庫から発見されたこ
と
検察官は、長崎県諫早市cd番地所在の資材置場(以下「本件資材置場」とい
20 う。)に設置されたプレハブ倉庫(以下「本件プレハブ倉庫」という。)から被
害者の遺体が発見されたところ、本件プレハブ倉庫は被告人が独占的に管理し
ており、この事実は被告人が被害者を殺害した実行犯であることを強く推認さ
せる、と主張する。
そこで、検討するに、捜査報告書(甲134)によれば、被害者の遺体は、平
25 成30年5月12日、本件プレハブ倉庫内に置かれてあった木箱の中の土中か
ら人の骨のような固形物が発見されたことを契機として、同月13日か

主文(判決文より)

被告人は無罪。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。