事件の基本情報
| 裁判所 | 宇都宮地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成28(わ)234 |
| 判決日 | 2017-03-24 |
| 分類 | 民事 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点は,いずれ の主張についても,検察官が主張する事実全体が認められるか否かである。以下, - 1 - 順次検討する。 第二 事実認定について 一 Aは死亡したか Aは,解剖されており,死亡したのは明らかである。また,死亡が確認され た日時と場所は,Aの父親であるCの証言等から,平成27年4月27日午前6時 33分頃,栃木県内のD病院であったことも認められる。 なお,被告人は,当公判廷(証人Bに対する反対尋問)において,Aの死亡時刻 は午前8時07分であったと主張するが,同日午前8時03分頃に自らがAの母親 であるBに宛てたメールで,Aの亡くなったことについて,「ご愁傷様・・・ご冥 福をお祈りいたします」と書いているのであるから,その主張は間違っている。 ところで,証拠採用された被告人とBとのメールの履歴内容について,被告人は 偽造だと主張するが,それを具体的に裏付ける証拠は見当たらない。むしろ,その メールの体裁自体や,連続性を持った意味のある内容等に照らせば,被告人とBと のメールのやりとりがそのまま記載されているものと考えられる上,「病院へ行く かどうかは両親の自由だ」等の,被告人が主張する内容も記載されているから,そ の記載内容は信用することができる。 二 Aはなぜ死亡したのか 1 まず,糖尿病医療の専門家の証言によれば,①人間はインスリンを介して 細胞に栄養(糖分)を取り込んで生きており,インスリンがなければ細胞は栄養失 調となり,脳や身体が衰弱し,やがて死亡すること,②インスリンが不足すると, 血液中の糖分を細胞に取り込めなくなり,糖分が減らず,糖分に水分が吸われるな どするため,血糖値や尿糖値が高くなる上,多飲多尿,筋肉の痛み,身体の衰弱, 意識もうろう等の症状を来すこと,また,③栄養不足を補うために,糖の代わりに 脂肪を栄養として細胞に取り込むようになるが,その際,ケトン体が発生し,身体 は酸性(アシドーシス)となり,ケトアシドーシスの症状を併発すること,したが って,④1型糖尿病の人間は,体内でインスリンがほとんど生成されないので,外 - 2 - 部からインスリンを取らなければ生きていけないこと,が認められる。 したがって,1型糖尿病の人間は,定期的なインスリンの投与がなければ,多飲 多尿,筋肉の痛み,身体の衰弱,意識もうろう等の症状を来し,ケトアシドーシス を併発し,やがて死亡することが認められる。 2 次に,生前のAを知る主治医の証言によれば,①平成26年11月半ば頃 診察した際のAは,多飲多尿で,血糖値,尿糖値ともに非常に高く,過去一,二か 月間の血糖値を反映するヘモグロビンA1cの値も通常の倍以上と高く,インスリ ンを生成する膵臓を攻撃する抗体反応が陽性であり,1型糖尿病と診断したが,定 期的にインスリン投与をするなどして通常の日常
主文(判決文より)
被告人を懲役14年6月に処する。 未決勾留日数中120日をその刑に算入する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。