事件の基本情報
| 裁判所 | 宇都宮地方裁判所 真岡支部 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成30(ワ)30 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び当事者の主張 争点1 権利又は法律上保護される利益の有無 (原告の主張) ア 同性の事実婚は,以下の理由から,内縁関係としての法的保護を受け得る関 係にある。 内縁関係は,そもそも明治民法下で婚姻に戸主の同意が必要であったことか ら生じた不都合を補うために考えられた法解釈であり,かかる趣旨は同性カップル の現状,すなわち,婚姻という形式を取りたくても,法の欠缺によって取ることが できない状況とも合致する。本来,日本国民には双方当事者が成人であれば,憲法 上,当事者間の意思の合致で婚姻できる権利があるべきであり,両性の合意という 文言は,単にセクシャルマイノリティーを憲法策定時に想定していなかったからに すぎない。すなわち,現在の日本の同性カップルは,同性婚制度に関する法の欠缺 により,生来あるはずの婚姻できる権利を奪われた状態にほかならない。これは個 々の同性愛者自体が社会的及び経済的基盤の脆弱さを抱えてしまう一因となってい るのであり,国がこのような差別的状況を法の欠缺により作り出すべきではない。 したがって,同性愛者も,内縁関係により異性愛者と同様の法律上の保護を受ける べきである。 内縁関係は,法律の解釈上導き出された概念であり,本来異性婚という限定 的解釈が明示されたことはない。すなわち,相続を除いては,内縁関係という枠組 みにより同性愛者の結婚する権利が認められるはずである。 仮に同性愛者間に内縁関係としての法的保護を受け得る関係すら認められな い場合,国は立法者のみならず,司法までも,同性愛者の家族になりたい,カップ ルとして法的な保護を受けたいという憲法に根差すほどの人権を剥奪することにな る。いうまでもなく,司法は人権の砦としての機能を有するのであり,本来法解釈 上使われてきた内縁関係をもって,同性愛者の人権を保障すべきである。 パートナーシップ制度は,本訴が係属している間にも多くの自治体で採用さ れるようになり,24の自治体で採用されている。これは,国の立法の欠缺を各自 治体ができる範囲で補おうという試みの一つである。このような動きも,社会が同 性の婚姻を認知できるようになり,又は社会の評価にかかわらず人権保障の一環と して同性の婚姻を認めるべきであるという自治体の考え方の表れである。 イ 原告及び被告Aは,9年間一緒の生活を共にするだけでなく,米国での婚姻 登録及び日本での人前式により,よりオフィシャルな関係を求め,周囲にも表して いた。異性愛者と比して考えても,単なる同居ではなくパートナーとして添い遂げ る思いを神や周囲の人たちに誓う儀式を行うことで,一般的には事実婚のカップル と認められるべきである。 被告A自身が作成していたブログも,「同性と家族です」というタイトルであり, 単なる恋人同士ではないという認識の下に日々を綴って
主文(判決文より)
1 被告Aは,原告に対し,110万円及びこれに対する平成29年1月4日か ら支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 原告の被告Aに対するその余の請求及び被告Bに対する請求をいずれも棄却 する。 3 訴訟費用は,これを6分し,その5を原告の,その余を被告Aの負担とする。 4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。
出典
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