損害金請求事件

事件の基本情報

裁判所水戸地方裁判所 下妻支部
事件番号令和4(ワ)200
判決日2024-10-23
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文国家賠償法1条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は、(1) 本件懲罰1の違法性の有無、(2) 本件懲罰2の違法性
の有無、(3) 損害額であり、争点に関する当事者の主張は以下のとおりであ
る。
(1) 本件懲罰1の違法性の有無
ア 原告Aの主張
(ア) 本件懲罰1は次のとおり本件規則に反して行われたものである。
a 本件規則上、懲罰の事由となるのは議会内の言動に限られるのに
も関わらず、被告市議会は議会外の言動について懲罰を科した。
b 本件規則上、懲罰の動議は懲罰事犯があった日から起算して3日
以内に提出しなければならないとされているところ、本件懲罰1に
係る懲罰の動議はその要件を充足していない。
(イ) 原告Aが本件発言1を取り消す旨申し出たのは、発言内容が虚偽
であったためではなく不確かな部分があったために再度調査するとい
う理由によるものであり、調査の結果により裏付けが取れればそもそ
も取り消す必要もなかったものであるから、原告Aが本件発言1を取
り消す旨申し出たことをもって、本件発言1と同じ内容を本件チラシ
に掲載したことが直ちに被告市議会の品位や権威を貶めるものと評価
することはできない。
(ウ) 次のとおり、本件懲罰1は相当性を欠く。
a 本件発言1は会議録に掲載された公開の情報であり、そのような
情報を本件チラシに記載して配布することが被告市議会の品位や権
威を貶めるとはそもそも考え難く、仮にそのようなことがあったと
しても極めて軽微なはずである。
b いわゆるコロナ禍により被告市議会の会期が4日間に短縮されて
おり、4日間の出席停止の懲罰を科すことによって原告Aは被告市
議会の令和2年3月定例会に全く出席することができなくなるので
あるから、本件懲罰1は重きにすぎる。
(エ) 被告の主張に対する反論は、次のとおりである。
a 原告Aは、本件発言1について、議長が会議録から削除する旨の
宣言をしなかったことから会議録に掲載されるであろうことを知っ
ていた。
b 地方自治法134条2項は、懲罰に関し必要な事項は会議規則中
に定めなければならない旨を規定し、懲罰の中には除名も含まれて
いる。また、真に議会外の言動を懲罰の対象にする必要性があるの
であれば会議規則である本件規則を改正すれば足りるのであるから、
本件チラシの配布行為を懲罰の対象にすることは本件規則に違反す
る。
イ 被告の主張
議会外の言動であっても、議会の活動と密接な関係を有する場合には
懲罰の事由となり得るものと解すべきであるところ、原告Aは、議場と
いう公開の場において不確かな情報として取消を申し出た発言内容を本
件チラシに掲載して配布したものであるから、議会の活動と密接な関係
を有するというべきである。
また、懲罰の動議の期間制限については、本件のように議会閉会中に
議場外において起きたものに関しては、懲罰事犯が

主文(判決文より)

1 被告は、原告Aに対し、55万円及びこれに対する令和4年10月13日か
ら支払済みまで年3分の割合による金員を支払え。
2 被告は、原告Bに対し、22万円及びこれに対する令和4年10月13日か
ら支払済みまで年3分の割合による金員を支払え。
3 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。
4 訴訟費用の負担は、次のとおりとする。
(1) 原告Aと被告との間に生じた費用はこれを2分し、その1を原告Aの負担
とし、その余を被告の負担とする。
(2) 原告Bと被告との間に生じた費用はこれを5分し、その4を原告Bの負担
とし、その余を被告の負担とする。
5 この判決の第1項及び第2項は、仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。