損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所水戸地方裁判所
事件番号令和5(ワ)228
判決日2025-02-20
分類民事
判決文が挙げた条文民法709条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び当事者の主張
⑴ 本件拒絶1の違法性及び過失について(争点1)
(原告の主張)
本件拒絶1は、原告が過去に暴力団員であったことを理由に行われたものであると
ころ、過去に暴力団員だったという属性は、自らの意思で克服できないものであるこ
と、銀行業務には公共性があり(銀行法1条)、被告は、反社会的勢力の排除に関する
規定(乙1。以下「本件規定」という。)により、第2条各号の場合(暴力団員や、暴
力団員でなくなった時から5年を経過しない者が取引を申し込んだ場合はこれに含
まれる。)のいずれにも該当しない場合には取引を開始する旨を公表して自ら契約の
自由を制限しているが、原告は本件規定第2条各号の場合のいずれにも該当しないこ
と、本件拒絶1により、原告は就職の機会が奪われ、光熱費等の支払いに関して口座
振替等ができない不利益を被るのであり、暴力団離脱者への口座開設の拒絶は、暴力
団離脱者の社会復帰促進を支援する政府の方針に反し、ひいては、再犯防止推進法の
目的である国民が犯罪による被害を受けることを防止し、安全で安心して暮らせる社
会の実現を阻害することなどからすれば、本件拒絶1は、社会的に許容しうる限度を
超えて原告を不合理に差別して原告の人格権を侵害するものであり、違法である。
そして、被告は、本件申込み1に対して、原告に暴力団離脱者であることの説明の
機会を与えることなく本件拒絶1を行ったのであるから、被告には本件拒絶1につい
て過失がある。
(被告の主張)
否認ないし争う。被告は、本件申込み1を受けて行内の信用情報と照合したところ、
原告がA(指定暴力団)の構成員(幹部)であり、複数回の逮捕歴を有する者である
ことを確認したため、反社会的勢力を金融取引から排除する社会的要請に則って本件
拒絶1をしたのであり、原告が過去に暴力団員であったことを理由として本件拒絶1
をしたものではない。
また、本件拒絶1をした時点で、原告が暴力団離脱者であることを把握することは
不可能であったし、原告に対して暴力団離脱者であることの説明を求めることが容易
であったとも、その義務があったともいえない。
⑵ 本件拒絶2の違法性(争点2)
(原告の主張)
本件拒絶2は、原告を暴力団員でないことを認識しながら、原告が過去に暴力団員
であったことを理由に行われたものである。
茨城県警は、原告の暴力団からの離脱時期を明示した上で直接離脱の認定を行い、
その後も暴力団員として活動した事実は把握していない旨回答しているのであり(本
件回答)、被告が設定した本件条件は、リスク低減の目的達成に対して過度な要求で
ある。また、雇用主についてのコンプライアンス上の問題点の懸念は、原告が暴力団
から離脱していることに関連性がない。
原告は、被告の求める本件誓約書と本件合意書の作成自体には応じる考

主文(判決文より)

1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。