所有権確認請求事件

事件の基本情報

裁判所大津地方裁判所
事件番号平成28(ワ)143
判決日2018-01-25
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
⑴ 原告が本件各仏像を承継取得したか(被告は本件各仏像を平成18年6
月頃第三者に売却したか)
⑵ 原告が本件各仏像を即時取得したか
4 争点に関する当事者の主張
⑴ 争点⑴(原告が本件各仏像を承継取得したか)について
【原告の主張】
以下の経緯により,原告は本件各仏像の所有権を承継取得により取得し
た。
ア 被告は,平成18年から平成19年頃までに,訴外A関係者(以下
「訴外Aら」という。)に対し,本件各仏像を譲渡した。その際,被告
代表者自身が,譲渡書,委任状に署名捺印した上で,重要文化財指定書,
印鑑証明書,代表者事項証明書,履歴事項全部証明書を訴外Aらに交付
した。この結果,被告は,本件各仏像の所有権を喪失した。
イ 訴外Bは,平成18年から平成19年頃,訴外Aらに対し,数回に分
けて合計約1億円を貸付け,かかる貸金債権の保全のために,本件各仏
像及び重要文化財指定書,譲渡書など所有者変更手続に必要な書類一式
を預かった。
その後,訴外Bは,訴外Aらから上記貸付けに係る弁済がなされるこ
とがなく,最終的には同人らとの連絡が付かなくなったことから,平成
27年までに,本件各仏像についての譲渡担保権を実行し,本件各仏像
の所有権を取得した。
ウ 訴外Bは,平成24年初頭,知人であった訴外Cから期間を3年と定
めて1億円の融資を受けていたところ,弁済期である平成27年1月が
到来してもこれを弁済することができなかった。
そこで,訴外Bと訴外Cは,同月頃,本件各仏像をもって上記債務の
弁済に代えることを合意し,その頃,訴外Cは,訴外Bから本件各仏像
の引渡しを受けた。
エ 訴外Cは,平成27年1月25日,原告に対し,本件各仏像を寄進と
いう形で贈与し,引き渡した。
【被告の主張】
原告主張に係る承継取得の経緯のうちアは否認し,その余は知らない。
本件各仏像は,被告が,本堂の改修工事のため訴外Aらに預けていたと
ころ,その預かり保管中の平成13年1月29日に何者かにより窃取され,
行方不明になっていたものである。
被告代表者は,平成18年6月9日頃,盗まれた本件各仏像を取り戻し
てくれるというので,数通の書類に署名押印したことがあったが,強度の
弱視のため,その記載内容を確認できていない。また,被告代表者ないし
その妻は,本件各仏像を取り戻すために印鑑証明書を取得したことがあっ
た。
以上のとおり,本件各仏像の所有者は被告であり,原告がこれを承継取
得する余地はない。
⑵ 争点⑵(原告が本件各仏像を即時取得したか)について
【原告の主張】
原告は,訴外Cから,平成27年1月25日,贈与契約に基づき,本件
各仏像の引渡しを受けた。
その際,原告代表者は,文化庁文化財部美術学芸課調査指導係の訴外D
係長及びE警察署に,本件各仏像についての被害届が出ていないこ

主文(判決文より)

1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 原告は,被告に対し,別紙物件目録記載の各仏像を引き渡せ。
3 訴訟費用は,本訴反訴を通じ,原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。