事件の基本情報
| 裁判所 | 大津地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成30(わ)235 |
| 判決日 | 2019-02-08 |
| 分類 | 民事 |
| 判決文が挙げた条文 | 刑事訴訟法181条1項、刑法21条、刑法45条、刑法47条、刑法54条1項、刑法199条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点に対する判断】 1 弁護人は,判示第1のけん銃発射及び殺人の犯行時の被告人について,適応障 害等の精神面の不具合により,意識狭窄や,衝動性の抑制が困難になるなどの状 態に陥り,よって善悪の判断能力及び行動の統制能力がいずれも著しく減退し, 心神耗弱であった疑いがあると主張する。 2 検討するに,被告人の精神鑑定及び心理鑑定の結果によれば,精神疾患の病歴 はないものの,その劣等感の強さなどから判示のとおり思い悩むうちに出現した 精神症状として想定できるものがあり,これに当たるものとして意識狭窄のほか, 現実感の欠落や離人感の出現,思考の硬直化等が挙げられ,また,それらの影響 で衝動性が高まって抑制が難しくなる状態を挙げられる。そこで,これらの症状 が出現し,被告人の各能力を著しく減退させていたか否かを吟味してみたが,そ のような程度の強い減退があったとはいえない。 ⑴ すなわち,現場の様子が撮影された防犯カメラの映像や,全般的におおむね記 憶を保持しているとうかがわれる被告人の公判供述等の関係証拠によれば,犯行 時及びその少し前に遡る頃の被告人の言動のうちに,周囲の状況の認識が欠けて いる様子を示すものはなく,視野が極度に狭まっている様子もなく,むしろ,事 態に対しある程度の見通しをもって整然と対応し,衝動の抑制が働いていたこと を表す事実が,以下のとおり多数認められる。 ア まず,被告人は,判示交番で被害者と席を並べ,夕食用の弁当を食するなど して平静な行動状況を示したのち,気付かれないうちに被害者の背後の間近に 位置し,同じく気付かれないうちに判示のとおり取り出したけん銃の,各発射 の犯行に及んでいる。その際,あらかじめ離れたところでけん銃の撃鉄を起こ しておき,狙いをつけて引き金を引く動作で1発目の発射を遂げている。この 発射を受けて被害者が机に突っ伏すと,再び狙いをつけ,撃鉄が降りているけ ん銃の引き金を強い力で引くことにより撃鉄が起き,これが降りて射撃に至る 動作で2発目の発射を遂げ,椅子の背もたれなどにも阻まれずに被害者の背部 左下辺りに弾丸が命中し,右前胸部に達するに至らせており,2回の発射の間 隔である7秒間のうちにこれらの所作を意図的に選択している。以上は,ほか に身に付けていた警棒等よりもはるかに殺傷能力が高いけん銃を的確に用い, 反撃に遭わないうちに確実に殺害を遂げる方法を,行動を統制しながら円滑に 遂げたことを示す事実といえる。 イ また,被告人は,弁当を食べ終わる頃に殺害を決意したが,その後けん銃を 発射するまでに約12分間が経過しており,その間,傍らに被害者が存在する 状況にもかかわらず,同人に対する攻撃を直ちに開始してはいなかった。被害 者の背後に立っていったんけん銃を構えるも,その場面では発射せず,交番内 の休憩室に戻って飲
主文(判決文より)
被告人を懲役22年に処する。 未決勾留日数中190日をその刑に算入する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。