事件の基本情報
| 裁判所 | 大津地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和3(ワ)44 |
| 判決日 | 2025-01-17 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 ⑴ 被告医師らに遅くとも4月30日午前9時頃までに、CT検査をして脳神経 外科医師に相談すべき注意義務があったか ⑵ ⑴と後遺障害との因果関係 ⑶ 損害 3 争点に関する当事者の主張 ⑴ 争点1(被告医師らに遅くとも4月30日午前9時頃までに、CT検査をし て脳神経外科医師に相談すべき注意義務があったか)について 【原告らの主張】 頭痛の診断では、一次性頭痛と二次性頭痛の鑑別が重要であり、鑑別には問 診、身体、神経所見の診察、画像診断の実施が求められる。突然の頭痛、今ま で経験したことがない頭痛、いつもと様子の異なる頭痛、頻度と程度が増す頭 痛、50歳以降に初発の頭痛、神経脱落症状を有する頭痛といった症状を認め る場合には、二次性頭痛を疑って診察、検査を進める必要がある(甲B6、2 7)。また、一次性頭痛と診断するためには、まず二次性頭痛を除外するために 少なくともCT検査を実施すべきである(甲B27・3頁)。特に、ワーファリ ン服用者で、高血圧、嘔気を伴う場合には、その必要性が高まる(甲B3、2 7)。二次性頭痛に必ずしも神経学的所見が伴うわけではない(甲B27・3頁)。 最近(日または週の単位)発症した頭痛、又は、次第に悪化する頭痛もしくは 持続する頭痛でER(救急外来)を受診した成人患者に対しては、CT検査が 必要とされている(甲B6・13頁)。 亡Cは、ワーファリンを服用する本件診察当時77歳の高齢者であり、4月 28日は一人で歩いて救急受診をしたが、同月30日には動くことができず救 急車で搬送された。同月28日には、突然ピークとなる、今まで経験したこと のないような、これまでと異なる頭痛、高血圧、足のふらつきがあり、同月3 0日には、頭痛、高血圧に加え、救急搬送時に全身脱力感や体動困難という神 経脱落症状等、二次性頭痛を強く疑わせる臨床所見があったから、被告医師ら は、遅くとも本件診療終了時点である同月30日午前9時頃までに、鑑別のた めに有用かつ適切なCT検査を実施した上で、脳神経外科の医師に相談すべき 注意義務を負っていた。 被告は、本件診察時、鎮痛薬により頭痛が緩解したこと、神経学的所見に問 題がなかったことをもって一次性頭痛を第一に疑うことが自然であったと主 張するが、二次性頭痛の場合でも鎮痛薬により緩解することはあること(甲B 14・19頁)、二次性頭痛に神経学的所見は必発ではないことからすれば、被 告の反論は失当である。また、被告は、くも膜下出血が疑われる場合を除き、 必ずしもCT検査をする義務はないと主張するが、「緊急CT」を行い「原因を 至急明らかにする必要がある」二次性頭痛の原因はくも膜下出血に限られない のであり(甲B14・19~21、24頁、甲B15・1~4頁)、慢性硬膜下 血腫は、症状が進行すると、重大な後遺症や死亡に
主文(判決文より)
1 被告は、原告Aに対し、金2575万7372円及びこれに対する平成31年 4月30日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 被告は、原告Bに対し、金2465万7371円及びこれに対する平成31年 4月30日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 3 原告らのその余の請求を棄却する。 4 訴訟費用はこれを100分し、その15を原告らの負担とし、その余を被告の 負担とする。 5 この判決は、第1項及び第2項に限り、仮に執行することができる。
出典
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