住居侵入、殺人未遂被告事件

事件の基本情報

裁判所大津地方裁判所
事件番号令和5(わ)553
判決日2025-10-02
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点に対する判断等】
第1 事実認定について
1 被告人は、A及びBに対する各犯行時の記憶がないと述べる一方で、
証拠に照らして、A及びBを殺害しようとした事実はないなどと述べ、
弁護人も公判段階では事実関係を争うと主張している。
2 証人Aは、自宅1階において、突然、被告人から振り上げた唐鍬を
振り下ろされ、これを取り上げようとしたところもみ合いになり、2
階にいたBに逃げろ、と叫ぶなどしたが、被告人がAを振りほどいて
2階に向かい、Bに対しても襲い掛かろうとしたので、2階南側洋室
において再び被告人ともみ合いになり、こうした一連の動きの中で負
傷したと証言し、証人Bも、自宅2階にいたところ、Aの叫び声が聞
こえ、様子を見に行くと階段のところで被告人と目が合い、2階南側
洋室に逃げ込んだが、同室に押し入ってきた被告人が、唐鍬を振り上
げて攻撃しようとしてきたので、仰向けに倒れた状態で被告人の足を
蹴るなどして抵抗し、こうした際に負傷したと証言する。
A及びBの各証言には大きく矛盾する点や不自然な点はなく、各証
言の核心部分の信用性に疑問を生じさせる事情も見当たらない。
この各証言は、被告人がBを逆恨みしていたこと、凶器の唐鍬を買っ
てBの住むA宅に行っていること、事件直後、警察官が、被告人を2
階南側洋室で発見していること等とも整合する。被告人は、A及びB
が証言するように被告人と長時間もみ合うことは時間的に不可能であ
るから、Aらの証言は事実ではないなどと指摘するが、被告人から襲
われたAらがその時間を実際よりも長く感じることは十分にあり得る
ことであるし、襲った被告人が当時の記憶がほとんどないというのだ
から、襲われたAやBにも驚愕、狼狽、あるいは証言時までの時間の
経過等により多少の記憶の混乱等があっても不自然ではない。A及び
Bの各証言はいずれも大筋においては十分に信用できる。
3 以上を踏まえ、唐鍬の形状や信用できるA及びBの各証言から認め
られる犯行態様からすれば、判示認定の被告人の行為はA及びBを死
亡させる危険が相応に高いものであったことは明らかであるし、A及
びBの負ったけがが判示のようなものであったことも診断書等の証拠
から認定できる。また、被告人が自ら唐鍬を購入してレンタカーを運
転してA方に赴き、その唐鍬を手にしてA及びBに襲い掛かっている
以上、被告人が各犯行時に自己の行為を認識し、その危険性を理解し
ていたことに疑いを容れる余地はなく、被告人にはA及びBに対する
殺意が認められる。
4 小括
被告人には判示のとおりA及びBに対する殺人未遂罪が成立する。
第2 責任能力について
1 本件の主な争点は責任能力の有無及びその程度であり、弁護人は、
本件犯行当時の被告人が、うつ病及び服薬の影響により、自己の行為
について、してもよいこと

主文(判決文より)

被告人を懲役5年に処する。
未決勾留日数中450日をその刑に算入する。
大津地方検察庁で保管中の唐鍬 1 本(令和5年領第2129号
符号1)を没収する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。