窃盗,道路交通法違反,殺人

事件の基本情報

裁判所福島地方裁判所 郡山支部
事件番号令和2(わ)80
判決日2021-06-24
分類民事
判決文が挙げた条文刑事訴訟法181条1項、刑法45条、刑法46条1項、刑法54条1項、刑法59条、刑法199条、刑法235条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点に対する判断)
判示第2の事実について,被告人に殺意があったことは明らかであるが,検察官
は,被告人に被害者らを殺害する意欲があったと主張するのに対し,弁護人は,被
告人は被害者らが死ぬかどうか分からないが死んでも構わないという程度の認識で
あったと主張しており,その内容に争いがある。
被告人は,進路前方左側の外側線付近を歩行中の被害者らに対し,比較的重量の
ある本件トラックを,時速約60ないし70キロメートルまで加速させ,左側に寄
せつつ進行して,その前部を被害者らに衝突させている。被告人は,その間,アク
セルを踏み,途中でスピードメーターが時速60キロメートルと時速70キロメー
トルの間を示していることを確認した上,本件トラックの前部が被害者らに衝突す
るようにハンドルを的確に操作していた。また,被害者らに本件トラックを衝突さ
せた後も,ガードレールに衝突しないようにハンドルを切って車体を立て直し,時
速40キロメートル程度まで減速して進行した。
このような衝突態様からすると,被告人の行為は,被害者らをほぼ確実に死亡さ
せる危険性があったと認められる。また,運転免許を取得してトラックを運転した
経験があることに加え,前記のとおり的確な運転操作を行っており,相応の判断が
できる状態にあったといえる被告人が,その危険性を認識できなかったとは考え難
い。そうすると,被告人は,被害者らを死亡させる蓋然性が高いことを認識しなが
ら,意図的に本件トラックを被害者らに衝突させたと認められ,弁護人が主張する
ような被害者が死ぬかどうか分からないが死んでも構わないといったあやふやな認
識であったとは認められない。
他方,本件犯行の動機が長く刑務所に入りたいというものであったことからする
と,被告人は,本件トラックを被害者らに衝突させる事件を起こすことに関心があ
り,被害者らの生死について無関心であったという可能性も否定できない。被告人
は,捜査段階で,検察官に対し,殺そうと思っていたので加速させた,相手が確実
に死ぬようにトラックの前の部分で人をはねた旨述べたことが認められる。しか
し,逮捕直後は警察官に対し車で人をひけば刑務所に入れると思ったと述べ,殺そ
うという気持ちがあったことを明確に述べていなかった。そして,公判廷で,検察
官から誘導的な質問を受けて,前記供述をしたと述べている。これらの事情からす
ると,検察官に対する前記供述は信用することができない。そうすると,十分な証
拠はないから,検察官の主張も採用できない。
(累犯前科)
被告人は,⑴平成27年5月8日福島地方裁判所で公務執行妨害,傷害及び器物
損壊の罪により懲役1年10月に処せられ,平成29年1月6日その刑の執行を受
け終わり,⑵その後犯した暴力行為等処罰に関する法律違反の罪により平成31年
3月27

主文(判決文より)

被告人を死刑に処する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。