殺人,現住建造物等放火,銃砲刀剣類所持等取締法違反,窃盗被告事件

事件の基本情報

裁判所奈良地方裁判所
事件番号令和2(わ)175
判決日2021-02-26
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点等
本件において,被害者が,令和元年(以下特に断らない限り,年は令和元年であ
る。)11月24日午後10時27分以降,判示第1の路上(以下「第1現場」とい
う。)において,後頸部の肉片が脱落し,多量の出血を伴う加害行為を受けたこと(以
下,この加害行為を「第1行為」という。),その後,被害者が何らかの手段により
被告人方(以下「第2現場」という。)に移動し,同月25日午前4時21分までに
起きた第2現場の火災によって死亡したことは,当事者間に争いがなく,関係各証
拠から明らかである。また,同火災において,火元が被害者の死体が発見された南
側和室と考えられ,同所には失火等による出火の原因が考えられないことからすれ
ば,同火災が放火によること(以下,この放火行為を「第2行為」という。)もまた
証拠上明らかである。
もっとも,弁護人は,①被告人が本件各犯行の犯人であることには合理的な疑い
があるとして無罪を主張し,②仮に被告人が本件各犯行の犯人であるとしても,判
示第1のうち殺人の事実については,第1行為と被害者の死亡との間に因果関係が
なく,殺人未遂罪が成立するにとどまると主張する。当裁判所は,被告人が本件各
犯行の犯人であり,また,第1行為と被害者の死亡との間には因果関係が認められ
るので,判示第1につき被告人には殺人既遂罪が成立すると判断し,判示各事実を
認定したので,以下,その理由を補足して説明する。
第2 被告人が本件各犯行の犯人であることについて
1 判示第1の事実(殺人,現住建造物等放火)について
⑴ まず,被告人の捜査段階における自白調書以外の関係証拠やそれらから認定
される間接事実から,被告人が判示第1の事件の犯人であると認められるかを検討
すると,関係証拠により以下の事実が認められる。
ア 被告人は第1行為前に凶器のなたを購入し,また,本件事件後もこれを所持
しており,従って第1行為の際にもこれを所持していたと強く推認されること
被告人は,事件後の12月15日午前6時40分頃,奈良県橿原警察署になた(以
下「本件なた」という。)を持って出頭したが(甲98),その刃体部分には被害者
の血痕が付着していたことに加え(甲11,65),F医師(以下単に「F医師」と
いう。)の証言によれば,第1現場に遺留されていた被害者のうなじの部分の肉片
(甲91)は,その創縁が表皮剥奪を伴わないきれいなものであることやその断面
が精鋭であることから,鋭利な刃物によって切り取られたと考えられ,その刃物が
本件なたと考えても矛盾しないと認められることからすれば,本件なたは第1行為
の凶器の少なくとも一つと認められる。
他方,被告人は,11月24日午後6時50分頃,奈良県橿原市内において,な
たを1本購入しているが(甲94),このなたと本件なたとは,形状が同一であるほ

主文(判決文より)

被告人を無期懲役に処する。
未決勾留日数中220日をその刑に算入する。
奈良地方検察庁で保管中のなた1本(令和2年領第364号符号20
9-1)を没収する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。