憲法53条違憲国家賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所那覇地方裁判所
事件番号平成30(ワ)803
判決日2020-06-10
分類行政
判決文が挙げた条文憲法7条2号、憲法7条3号、憲法41条、憲法52条、憲法53条、憲法54条2項、憲法62条、憲法66条3項、憲法68条1項、憲法69条、憲法72条、憲法76条1項、憲法81条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
⑴ 内閣による臨時会の召集の決定が憲法53条後段に違反するかの法的
判断について,裁判所の司法審査権が及ぶか(本案前の争点)
⑵ 本件召集要求に基づく内閣の召集決定が,本件召集要求をした個々の国
会議員との関係において,国賠法1条1項の適用上,違法と評価されるか
⑶ 本件召集が実質的には本件召集要求に基づく臨時会の召集とはいえず,
または,本件召集が合理的期間内に行われたものとはいえないとして,憲
法53条後段に違反するものといえるか
⑷ 原告らの損害の有無及びその額
4 争点に関する当事者の主張
⑴ 争点⑴について
(被告の主張)
ア 司法権とは,具体的な争訟について法を適用し宣言することによって
これを解決する国家作用であり,全て司法権は,最高裁判所及び下級裁
判所に属する(憲法76条1項)。裁判所は,憲法に特別の定めがある場
合を除き,一切の「法律上の争訟」を裁判する権限を有し(裁判所法3
条1項),一切の法律等に関する違憲審査権を有する(憲法81条)。
しかし,憲法が採用する権力分立の原理の下においても,司法権の行
使についてはおのずから一定限度の制約がある。すなわち,司法権の行
使については,憲法が採用する三権分立の原理に由来し,当該国家行為
の高度の政治性,裁判所の司法機関としての性格,裁判に必然的に随伴
する手続上の制約等にかんがみ,特定の明文による規定はないものの,
司法権の憲法上の本質に内在する制約がある。
イ 最高裁判所昭和30年(オ)第96号同35年6月8日大法廷判決・
民集14巻7号1206頁(以下「昭和35年最判」という。)は,当時
衆議院議員であった者が,衆議院の解散は憲法に違反し無効であると主
張して,その任期満了時までの衆議院議員としての歳費を請求した事案
において,「わが憲法の三権分立の制度の下においても,司法権の行使に
ついておのずからある限度の制約は免れないのであって,あらゆる国家
行為が無制限に司法審査の対象となるものと即断すべきでない。直接国
家統治の基本に関する高度に政治性のある国家行為のごときはたとえ
それが法律上の争訟となり,これに対する有効無効の判断が法律上可能
である場合であっても,かかる国家行為は裁判所の審査権の外にあり,
その判断は主権者たる国民に対して政治的責任を負うところの政府,国
会等の政治部門の判断に委され,最終的には国民の政治判断に委ねられ
ているものと解すべきである。この司法権に対する制約は,結局,三権
分立の原理に由来し,当該国家行為の高度の政治性,裁判所の司法機関
としての性格,裁判に必然的に随伴する手続上の制約等にかんがみ,特
定の明文による規定はないけれども,司法権の憲法上の本質に内在する
制約と理解すべきものである。」,「衆議院の解散は,極めて政治性の高い
国家統治の基本に関

主文(判決文より)

1 原告らの請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。