事件の基本情報
| 裁判所 | 松山地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成21(わ)236 |
| 判決日 | 2010-02-03 |
| 分類 | 民事 |
| 判決文が挙げた条文 | 刑事訴訟法181条1項、刑法21条、刑法25条1項、刑法43条、刑法203条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は,1殺意の有無,2中止未遂の成否(殺意が認められた場合), 3自首の成否の3点である。 第2 判断 1 殺意の有無 (1)被告人は,以前被害者と交際し,その後も定期的に会うなどして交流を 持っていた。被告人は,被害者が被告人の子を妊娠し,流産したという話で 被害者から何度も責められ,暴力も振るわれていた。犯行直前には,被告人 が別の女性と関係を持ったことが被害者に分かり,被告人は,被害者から以 前の妊娠,流産の話も持ち出されて一方的に責められ,床に土下座させられ - 1 - て蹴られるなどした上,家族にも責任をとらせると言われた。被告人は,本 件よりも前には,被害者に対し,一切暴力を振るったことはなかった。 (2)被告人は,まず,互いに向かい合って座った状態から,片手(利き手で ある左手の可能性が高い。)で被害者の首につかみかかり,その後,被害者 の首を絞め続けた。なお,検察官は,被告人が両手で被害者の首を絞めたと 主張するところ,被害者は,首の周囲全体が被告人から絞められている感じ であったと述べているが,両手で首を絞められているのを目で確かめたわけ ではなく,被害者の首付近の傷跡からは,被告人が両手で首を絞めたとまで は断定できない。 (3)被害者は,一度意識を失ったが,その後意識を取り戻した。被告人は, その後,首を絞めることを中止した。被告人の行為により,被害者の顔面が うっ血し,目や鼻から出血があり,また,顔面が黒っぽい緑色になり,唇が 真っ白になるチアノーゼの症状を呈した。 (4)B医師の証言によると,被害者の症状のうち,うっ血や目や鼻からの出 血からすると,頚静脈が閉そくされる状態(約2〜3キログラムの力が必 要)で約5分間以上,チアノーゼからすると,気道が閉そくされる状態(約 15キログラムの力が必要)で約75秒間以上,首を絞め続けられており, 生命に対する危険も生じていたと認められる。 (5)弁護人は,被告人が,被害者を死なせるかもしれない危険な行為を,そ ういう行為だと分かって行ったといえるか疑問があると主張する。 (6)被告人は,犯行時の記憶がない旨供述し,これをうそと断定することは できないが,現在記憶がないということと,その当時,どのような意識であ ったのかは別の問題である。 (7)上記のとおり,被告人は,少なくとも片手で,被害者の首を,合計で約 5分間以上,そのうち約75秒間以上は気道を閉そくするほどの強い力で絞 め続けており,その力の強さや時間の長さからすると,自分の行為について - 2 - は十分意識して行っていたと認められる。 (8)弁護人は,被告人が,被害者の首を狙って絞めたものではないと主張し, 被告人もこれに沿う供述をするところ,確かに,被告人が最初に被害者の首 をつかんだ時点で殺意があったとまでいえるかは
主文(判決文より)
被告人を懲役3年に処する。 未決勾留日数中60日をその刑に算入する。 この裁判が確定した日から4年間その刑の執行を猶予する。 訴訟費用は被告人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。