業務上過失致死傷(認定罪名:業務上過失致死)

事件の基本情報

裁判所松山地方裁判所
事件番号平成26(わ)81
判決日2016-05-30
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点に対する判断)
訴因変更後の本件公訴事実の要旨は別紙1(添付省略)のとおりである。当裁判
所は,被告人 a についてはAの死亡結果と因果関係のある過失が認められるが,ほ
か2名の傷害結果と同過失との因果関係はなく,被告人b及び同cについては過失
が認められないと判断したので,以下,過失判断の前提となる事実関係について検
討し(第1,2),この事実関係及び当事者の主張(第3)を踏まえて,予見可能性
の有無を検討し(第4),これらを前提として,どのような根拠により検察官主張の
うちどの範囲で結果回避義務が認められるかを判断し(第5),各被告人ごとの過失
の有無を判断する(第6,7)。
第1 前提となる事実関係
関係各証拠によれば,次の事実が認定できる(概ね争いがないか,証拠から
容易に認定できる。以下,付記した証拠のうち,氏又は氏名及び数字は,供述
調書の頁数を指し,被告人c①は第6回公判におけるもの被告人c②は第7回
公判におけるものを指す。)。
1 被告人らの立場等
被告人aは,本件幼稚園教諭,同主任教諭を務めた後,平成18年8月から本
件当日の平成24年7月20日を含む同年9月19日までの間(以下,日付は
特に断らない限り,平成24年のそれを指す。),本件幼稚園の園長であり,
同幼稚園の園務全体を統括する責任者として他の教諭を指揮監督する立場にあ
り,被告人bは,本件当時,本件幼稚園の主任教諭として,他の教諭に対して
指導・助言し,園長を補佐する立場(被告人a1),被告人cは本件当時,年長
組の担任教諭であった。また,本件当時,同幼稚園には,幼稚園教諭としての
経験の長い順に,N,L,O(パート),K,P(パート)の5名の教諭が在
籍し(被告人b4),年長の園児は31名,全児童で100名前後であった。
なお,本件幼稚園にはインターネットに接続されたパソコンが1台あり,主に
被告人bが使用していた(被告人b6,7)。
2 本件遊泳場所付近の状況
加茂川は,石鎚山系から山間部を,概ね南方から北方に向けて流れる河川で
あり,乙は,その右岸(上流から下流を見て右側を「右岸」,左側を「左岸」
という。)に面しており,そのやや上流で複数の支流が交わっている(甲1,
2)。その流域は石鎚山頂付近を含む山間部で,乙付近での流域面積は約83.
86㎢である(甲14〔資料1の3枚目〕)。なお,乙付近より上流域に細野
測水所があり,そのやや下流には兎之山発電所維持放流設備及び本流取水堰堤
(以下「本件固定堰」という。兎之山発電所に通じる取水口の取水量は最大毎
秒3.0㎥)が設置され,維持放流として毎秒0.056㎥が流出されている
(弁5)。
本件遊泳場所(その状況は,概ね別紙2現場見取図第4図〔甲1添付のもの,
添付省略〕のとおりであるが,本件増水前の川幅は同図面よりも狭い

主文(判決文より)

被告人 a を罰金50万円に処する。
被告人 a においてその罰金を完納することができないときは,金5000円を1日
に換算した期間,同被告人を労役場に留置する。
訴訟費用はこれを3分し,その1を被告人 a の負担とする。
被告人b及び被告人cはいずれも無罪。

出典

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