危険運転致死傷(予備的訴因 過失運転致死傷)

事件の基本情報

裁判所津地方裁判所
事件番号令和1(わ)187
判決日2020-06-16
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点と当裁判所の判断の骨子
危険運転致死傷罪(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関
する法律(以下単に「法」ということもある。)2条所定の犯罪)を成立させるた
めには,被告人において,①法が特に取り上げた類型の「危険な運転行為」を,②
故意に(それと分かりながら敢えて)行ったと認められることが必要であるところ,
本件の主たる争点は,①被告人の運転行為が,法2条2号所定の「危険な運転行為」
の類型(すなわち「その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる
行為」)に当たり得るか,②(争点①が肯定されることを前提に)被告人が,法2
条2号所定の「危険な運転行為」(すなわち「その進行を制御することが困難な高
速度で自動車を走行させる行為」)をしていると分かっていたと認定できるか,の
2点である。
ところで,法2条2号にいう「その進行を制御することが困難な高速度で
自動車を走行させる行為」とは,その字義に照らし,「そのような高速度では自車
を制御することが物理的に困難な状態になっていること」を意味すると解される。
すなわち,高速度走行は,一般に,進路に飛び出してくる人や物の発見が遅れたり,
自車の周囲の急な状況の変化に即応した咄嗟の対応を困難にする危険をはらんでい
るものであるが,法2条2号は,「進行を制御することが困難な」という限定を付
けているから,上記のような高速度走行の持つ一般的な危険を問題にしているとみ
ることは許されず,飽くまでも,「物理的な意味での制御困難性」,言葉を換えて言
えば,「速度が速すぎるため,自分の思い描いた進路に沿って自車を走行させるこ
とが困難な状態になっていること」,具体的には,「そのような高速度で自車の走行
を続ければ,当然に,あるいはハンドルやブレーキの操作の僅かなミスによって,
自分の思い描いた進路から自車を逸脱させて事故を発生させることとなると認めら
れる状態になっていること」を問題にしていると解されなければならない(以上の
解釈については,当事者双方とも前提にしている。)。
本件において,①被告人が,判示の日時頃,被告人車両を運転して本件道
路の第3車両通行帯を鈴鹿市方面から松阪市方面に向かい,法定速度(60km/
h)を大幅に超過する高速度で進行中,左方路外施設から中央分離帯の開口部に向
かって横断してきた被害車両を回避することが困難な状況に陥り,同車の右側面に
被告人車両の前部を衝突させる交通事故(以下「本件事故」という。)を起こし,
それによって,判示の死傷結果を生じさせたこと,②しかし,本件道路が片側3車
線の直線道路であったことや,被告人車両の性能を前提とすれば,いくら被告人車
両が法定速度を大幅に超過する高速度で走行していたとはいえ,障害物がない状況
で直進走行している限りにおいては,「物理

主文(判決文より)

被告人を懲役7年に処する。
未決勾留日数中120日をその刑に算入する。
訴訟費用は被告人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。