殺人,銃砲刀剣類所持等取締法違反

事件の基本情報

裁判所岐阜地方裁判所
事件番号平成29(わ)29
判決日2018-01-31
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点に対する判断】
第1 争点
被告人が,包丁2本を隠し持ってB歯科に赴き,被害者の頚部等を包丁で刺
して被害者を死亡させたことについては,証拠上容易に認められ,被告人も争
っていない。
その上で,被告人及び弁護人は,被告人に殺意がなかった旨主張する。
当裁判所は,被告人に殺意は認められると判断したので,以下,その理由を
説明する。
第2 争点に対する判断
1 前提事実
⑴ 被告人の供述,被害者の携帯電話機に録音されていた音声データを含む取調
べ済みの各証拠によれば,被告人が,平成29年1月20日,包丁2本を隠し
持ってB歯科を訪れ,同日午後1時55分頃から,同所の診察室2(以下「本
件現場」という。)において,被害者に対し,慰謝料の要求に対する返答がな
いことや,被害者が警察に相談したことに対する不満,治療内容等に関する不
満を述べ始め,被害者がこれに応対していたこと,同日午後2時15分頃,被
告人が「わかりました」と言って会話を打ち切り,その直後,被害者が,「ち
ょっと勘弁してくださいよ」,「おいっ,警察呼べ,警察呼べ」などと叫び,
その後約40秒間にわたり,被告人と被害者との間で大きな物音を立て,被告
人が持ってきた長い包丁が刃の付け根から折れるなどの攻防が行われ,その後
被告人が立ち去ったことが認められる。
⑵ また,当時B歯科に勤務していたD証人は,どたばたという音がして,被害
者の「警察」などという声が聞こえた後,被告人と被害者が,診察室2の中で
立った状態で向かい合っており,被告人が右手で被害者の左肩付近をつかんで
いた旨述べる。D証人には殊更虚偽を述べる動機は認められない。目撃内容が
一瞬の出来事であり,知覚記憶に限界があるとはいえ,被告人と被害者とが立
って向かい合っており,双方で何らかのやり取りがあったという限度では,D
証言は十分に信用でき,この事実を認めることができる。
2 犯行後の客観的状況
⑴ 被告人が立ち去った後の本件現場の状況
本件現場の南西角付近に,被害者が,頭を西側,足を東側に向けて仰向けに
倒れており,被害者の頚部付近の着衣には短い包丁がひっかかっていた。また,
倒れた被害者の上半身の周囲に,長い包丁が折れた状態で散らばっていた。被
害者の周囲の床面には大量の血溜まりがあった。本件現場の西壁には,低い位
置に多く血液が付着しているものの,高い位置にはほとんど血液が付着してい
なかった。また,西壁の床面からの高さ約43cmから約50cmの位置には,
弧線状の深さ約2mm,幅約1mmに満たない鋭利な傷跡があった。その他,
南側システム棚,北側の診察台等にも血液の付着があった。
⑵ 被害者の状態
被害者の解剖を実施した証人Eによると,事件後の被害者の状態は以下のと
おりであった。
被害者の頭部,顔面及び頚部には合計12か所,両

主文(判決文より)

被告人を懲役21年に処する。
未決勾留日数中250日をその刑に算入する。
押収してある包丁1本,包丁の刃1枚,包丁の柄1個及び包丁
の柄の破片2個を没収する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。