事件の基本情報
| 裁判所 | 大分地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成21(ワ)870 |
| 判決日 | 2010-03-17 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法704条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 (1) 被告はBの原告に対する過払金返還債務を承継したか (原告の主張) ア 貸金業者と顧客との取引によって生じる貸金債権は,一般の債権と異な り,貸金業法43条1項の要件が満たされれば貸金業者に貸金債権が認め られるが,その適用がないため利息制限法による引直計算がされた時には 過払金が生じ,貸金業者がその返還義務を負うという性質のものであるか ら,このような性質の債権はその債務と表裏一体の関係にあるというべき である。 それにもかかわらず,Bは被告に対する資産譲渡に当たり,個別に取引 履歴に基づき過払となった債務だけを資産譲渡から除外する措置を取らず に包括的に譲渡しているのであるから,Bと被告は本件契約において過払 金返還債務も含めた債権債務を移転したというべきである。 イ 被告が過払金の発生を知りながら,顧客にその存在を知らせずに支払を 継続させながら,本件契約において過払金返還債務を除外することは,顧 客の権利を一方的に制限・剥奪しようとするものであって,信義則・公序 良俗に反するから,過払金返還債務を除外した条項は無効である。 また,債権譲渡名下の債権移管において,仮に過払金返還債務を承継し ない旨の契約をしていたとしても,債権譲渡人の廃業や事業の縮小に当た り大量的に債権譲渡がなされるような場合であり,債務者が債権譲渡人に 対して過払金返還を請求できなくなるような場合には,譲受人が債務承継 を争うことは信義則に反し許されないというべきである。 ウ 被告は原告との取引について,本件契約の実行日の前後で何ら変わりな く返済を受け続けているが,このように従来と何ら変わらずに取引が継続 しているにもかかわらず,譲渡時点までの過払金だけが切り離されて旧債 権者にのみ請求できるというような複雑な権利関係を発生させることは債 権者・債務者間の合理的な意思に反するから,被告は原告への過払金債務 を承継したというべきである。 (被告の主張) ア Bと被告との間では,貸金債権を譲渡することのみが合意されており, 契約上の地位や過払金返還債務を承継することは合意されていない。 イ 契約上の地位の譲渡が成立するためには,借主の承諾が必要であるが, 同譲渡につき,原告の承諾は存しない。 (2) 被告は民法704条所定の悪意の受益者に該当するか (原告の主張) ア 貸金業者たる被告は利息制限法超過利息を徴収していることについて悪 意であったから,被告は民法704条所定の悪意の受益者に該当する。 イ 被告は貸金業法43条1項の要件を満たしておらず,同項の適用がある との認識も有していなかった。また,支払の任意性が否定される解釈に変 更は生じておらず,被告に上記認識を有するに至ったことについてのやむ を得ない特段の事情は存しない。 (被告の主張) 被告は,確定的な返済期間
主文(判決文より)
1 被告は原告に対し,金194万3962円及び内金184万8233円に対す る平成18年9月12日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 原告のその余の請求を棄却する。 3 訴訟費用は,これを9分し,その4を被告の,その余を原告の負担とする。 4 この判決1項は仮に執行することができる。
出典
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