事件の基本情報
| 裁判所 | 大分地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成21(ワ)577 |
| 判決日 | 2010-06-25 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及びこれに関する当事者の主張 (1) 被告による不法行為の成否(「荷物」が現金であること,その現金が被 告の会社の所得の一部であること及び現金の運搬の目的が税金の申告を免 れるためのものであることを,原告が当初から認識していたか。) (原告の主張) ア 被告は,Aの経営者として,同社に勤務する従業員の職務遂行行為が 法律違反に問われることのないよう常日頃から職務を適法かつ妥当なも のとして保持するとともに,正常な社会の一員として,自らは当然のこ ととして,第三者に対し,自らの故意又は過失により違法な行為をさせ, もしくは,犯罪に巻き込むことのないよう自らを律する注意義務を負っ ていたものというべきところ,被告は,情を知らない原告をして,適法 かつ妥当な職務の遂行と誤信させて違法な現金の運搬をさせ,その結果, 原告はKの共犯として逮捕・勾留されるに至り,甚大かつ多大な損害を 被ったのであるから,被告は,原告の被った損害を賠償する責任を負う。 イ(ア) 原告は,平成18年2月2日の4回目の運搬の依頼を受けた際,被 告から前回運んでもらった現金のうち二,三万円ほど足りなかったと 言われ,前回運搬させられた「荷物」が実は書類ではなく現金である ことを初めて知った。原告は,極めて腹立たしく許し難いことと考え, 被告に対し「何だ,わしに現金を運ばせたのか。」と詰問するととも に,「今後現金を運搬することなど一切断る。」と言ったところ,被 告は,現金であることを黙って原告に運搬させたことについて陳謝し, 「他に適当な者がいないので何とかお願いしたい。」と必死な形相で 懇願した。原告としては,現金を運ぶなど全く意にそまず,断固拒否 したいと思ったのであるが,被告の余りにも真剣な依頼に対し,Aよ り給与として月額30万円の支給を受けていることから断り難かった こと及び被告が原告に依頼した動機は原告が柔道家であり少々の暴漢 に遭遇してもその襲撃をかわすことができると考えたからであろうと 推測し得たことから,意に反することではあったがやむなくこれを引 き受けた。原告は,不承不承ではあったが,その後四,五回にわたり, 現金入りカバンをbから主としてgまで運ぶ結果となった。 (イ) しかし,原告は,被告が原告をしてbからg等に運ばせていた現金が どのような性質のものであるか及びどのように使われるものであるか については被告から何の説明も受けておらず,また,原告もこれを知 ろうとも思わなかったので,被告に対し一切の質問をすることなく, ただ黙ってこれを運搬した。原告は,本件被疑事実で逮捕された際, 身に覚えがなかった。また,平成20年2月8日午前9時ころに国税 局の係官2名が原告宅に来るまでは,事実として本件脱税行為が被告 により行われていたことすら知らなかった。 (被告の主張)
主文(判決文より)
1 被告は,原告に対し,1000万円及びこれに対する平成21年6月19日 から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 原告のその余の請求をいずれも棄却する。 3 訴訟費用はこれを10分し,その1を被告の負担とし,その余は原告の負担 とする。 4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。
出典
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