事件の基本情報
| 裁判所 | 大分地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成20(行ウ)5 |
| 判決日 | 2011-08-08 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及びこれに対する当事者の主張 本件財務会計行為の違法性の有無 (原告らの主張) (1) 本件事業の違法性 ア 本件事業の経済的合理性の欠如について 本件事業は,次のとおり,経済的合理性を著しく欠いているので,その ような本件事業に対して公金を支出することとなる本件財務会計行為は, 財務会計法規(地方自治法2条14項,138条の2,地方財政法4条1 項)に違反する違法な行為である。 (ア) 費用便益分析の結果について c 県が平成13年11月に実施した本件事業の費用便益分析の結果に よると,本件事業の主要な費用は護岸建設費47億円のみであるのに対 し,主要な便益は輸送費用削減額61.16億円,海面消失による負の 便益2.43億円,土地の残存価値14.43億円とされている。 しかしながら,輸送費用削減の便益は a 港港湾整備事業の費用便益分 析においては費用として評価されているものであるから,これを本件事 業における便益として評価し得るものではない。また,本来一体の事業 である a 港港湾整備事業と本件事業とを2つに分断し,a 港港湾整備事 業において費用として評価されているものを本件事業における便益とし て計上することは,費用便益分析の手法について国土交通省から出され た「港湾整備事業における費用対効果分析マニュアル」(以下「マニュ アル」という。)が禁じる二重計上に該当して許されない。さらに,上 記土地の残存価値も過大に評価されており,近隣の地価を前提として計 算し直すと4.3億円ないし5.5億円程度でしかない。 被告は,費用便益分析はマニュアルに沿って実施されたと主張するが, c 県による本件事業の費用便益分析における便益の計測方法はマニュア ルに反しているし,マニュアルによれば計上すべき漁業補償費を費用に 含めていない誤りがある。 なお,c 県は平成13年5月にも本件事業の費用便益分析を実施して いるところ,護岸建設費に消費税を入れていないなどの計算の誤りを正 すだけで費用が便益を上回る。また,c 県は,平成18年11月に実施 した費用便益分析においても,代替処分費用を大幅に水増しすることで 便益を過大に計算しており,海上輸送費用に使う土運船を大型化し,安 全な押航方式を採用するだけで費用が便益を上回る。 以上より,本件事業の費用便益分析の結果は明らかに破綻しており, 本件事業は採算割れの事業であるといえる。 地方自治法2条14項は,地方公共団体はその支出にあたって「最少 の経費で最大の効果を挙げるよう支出しなければならない」として,民 主性と並ぶ行政の指導原理である能率性の原則を定めている。これは, 政策の意思決定は行政効果の測定に基づいて行うことが求められている ところ,その際の判断基準となる原則であり,そのための手法として費 用便益分析など計測
主文(判決文より)
1 原告らの請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。