覚せい剤取締法違反,国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律違反(変更後の訴因・国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律違反,覚せい剤取締法違反)

事件の基本情報

裁判所大分地方裁判所
事件番号平成26(わ)303
判決日2015-10-15
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,Hがした覚せい剤(覚せい剤として譲渡した覚せい剤様の結晶を
含む。以下同じ。)の各譲渡(これらの譲渡を含むHが行っていた覚せい剤の密売
を,以下「本件密売」という。)について,被告人が共同正犯としての責任を負う
のか,幇助犯としての責任を負うにとどまるのかである。
1 前提事実
関係証拠によれば,次の事実が認められる。
(1) 被告人は,平成二十三,四年頃から覚せい剤を知人らに譲り渡すようにな
り,平成26年1月頃から同年6月頃にかけては,概ね月1回,覚せい剤5グラム
を13万円(1万円で約0.38グラム)で仕入れるペースで,譲渡を行っていた。
(2) 被告人は,平成26年7月初旬頃,中学校の後輩のHから,経済的に困窮
しており,覚せい剤の密売を行うことで生計を立てていきたいが,元手がないなど
と相談を受けた。被告人は,Hに協力するために,被告人が金を出して,Hが知っ
ている仕入元から覚せい剤を仕入れ,その覚せい剤を自宅で保管し,Hは被告人か
ら渡された覚せい剤を売って,そこから利益を得ることにした。
(3) 被告人は,Hに仕入元に連絡を取らせ,仕入場所まで車を運転してHに同
行し,Hに対し仕入代金20万円を渡し,Hはこれを用いて仕入元から覚せい剤1
0グラム(1万円で約0.5グラム)を仕入れた。なお,被告人は,その際の高速
料金,ガソリン代,食事代を1万円から2万円程度負担した。
(4) 被告人は,客の注文を受けたHから,「1ついいですか。」などと1万円
分の覚せい剤を用意するように依頼があると,Hが客から受け取った1万円と引き
換えに,仕入れた覚せい剤の中から0.4から0.5グラムをHに渡していた。H
は,被告人から受け取った覚せい剤の一部を,客に譲渡し,その残りを自分で使っ
たり,他の客に譲渡したりしていた。Hが覚せい剤を客に譲渡する際には,譲渡量
及び代金はHが自由に決めていた。
(5) 他方,被告人も,Hのために仕入れた覚せい剤を,自分の客に対して譲渡
することがあった。前記(3)の仕入れの約1週間後には,再びHを誘って同じ仕入
れ元から2回目の仕入れを行ったが,その際には,その約半分を自分の客に譲渡す
る意図で,覚せい剤20グラムを36万円で仕入れ,その意図どおり,自分の客に
覚せい剤を約0.3グラムにつき1万円で譲渡していた。その後も,約1週間ごと
に2回,それぞれ覚せい剤20グラムを36万円で仕入れた。
(6) この間被告人は,仕入れた覚せい剤について,Hの分と自分の分とを区別
することなく,自宅に保管していた。また,被告人は,Hから覚せい剤と引き換え
に受け取った金銭と自身の売上とを封筒に入れて管理し,被告人の銀行口座に入金
したり,被告人の生活費として消費したり,次の仕入れの原資にするなどした。
2 検察官は,まず,本件密売

主文(判決文より)

被告人を懲役5年6月及び罰金100万円に処する。
未決勾留日数中260日をその懲役刑に算入する。
その罰金を完納することができないときは,金5000円を1日に換算
した期間被告人を労役場に留置する。
大分地方検察庁で保管中の覚せい剤1袋(平成27年領第64号符号1)
及び現金3万3000円(同第81号符号9-1)を没収する。
被告人から金161万7000円を追徴する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。