事件の基本情報
| 裁判所 | 甲府地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成21(ワ)170 |
| 判決日 | 2010-11-09 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法644条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 (本件融資決裁における被告らの善管注意義務違反の有無)について (原告の主張) 信用組合の理事は,信用組合との委任契約に基づき,その職務遂行に当た り善管注意義務を負っているところ(中企法35条の3,民法644条), 信用組合が融資の決裁をするに当たり,銀行の取締役における場合と同様, 回収不能を防ぐために融資先の経営状況及び資産状態等を調査し,確実な担 保を徴求するなどして融資の安全性を確認すべきであり,これをせずに融資 - 3 - を実行した場合には,上記善管注意義務に違反するというべきである。 C商事の財務・経営状況及び財産状況等 ア 本件融資前のC商事の財務状況 C商事の財務状況については,①平成14年7月31日の貸借対照表に よれば,資本については1億0314万1240円の欠損が生じており, 損益計算書でも売上高が2億4661万円程度,経常利益が2439万円 程度とされており,②平成15年7月31日の貸借対照表によれば,資本 については9705万6621円の欠損が生じており,損益計算書でも売 上高が1億8999万円程度,経常利益が4200万円程度とされており, また,③平成16年7月31日の貸借対照表によれば,資本については2 億6640万6663円の欠損となっており,損益計算書によれば,経常 損失が274万円,当期純損失が1億6935万円とされていた。このよ うに,本件融資前のC商事は,3期以上連続して,大幅な債務超過に陥っ ていた。 イ D1信用組合のC商事に対する貸付金の返済状況 D1信用組合は,平成13年5月30日,C商事に対する従前の16本 の貸付けについて,期限を20年とする証書貸付に一本化した。この一本 化以前の貸付金の返済状況を見ると,C商事に対する平成3年以降の手形 貸付17本のうち,元金が返済されたものはわずかに平成6年12月8日 貸付けの8000万円のみであり,その余は全く元金返済がないまま経過 して,平成8年5月1日に6億6000万円の証書貸付に切り替えられて いる。その貸付金についても平成12年7月から元金・利息の支払いが延 滞し,平成8年以降の新規の手形貸付についても,元金が返済されていな いのは従来と同様で,平成12年8月からは利息の支払も滞っていた。 平成13年5月30日の貸付金一本化は,このような延滞先に対して, 利息も含めて追貸しして,従前の貸付金の返済期日を大幅に延長したもの - 4 - であり,不良債権隠しの融資であった。 また,C商事は経営破綻した株式会社I銀行から巨額の借入れをしてい たが,不良債権であることが明らかなこれらの債権は,同銀行の破綻処理 に伴い,平成13年6月11日株式会社J(以下「J」という。)に譲渡 された。そしてJは,平成14年11月22日,残高合計8億6548万 円に及ぶこれら
主文(判決文より)
1 被告らは,原告に対し,連帯して3億円及びこれに対する平成21年4月1 1日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 訴訟費用は,被告らの負担とする。 3 この判決は,仮に執行することができる。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。