温泉湧出差止請求事件

事件の基本情報

裁判所甲府地方裁判所
事件番号平成19(ワ)85
判決日2012-03-13
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張
 原告の温泉の湧出量の減少等の有無
(原告の主張)
本件掘削以降,原告の温泉の湯量及び泉温は以下の表のデータのとおりに推移
し,平成20年11月14日早朝に湧出自体が止まった。
原告の源泉湧出口は岩石の自然に出来た割れ目から地下の源泉が自然湧出し
ているものであって,構造上その部分の湧出量を測定することは不可能であるか
ら,下記データは,原告旅館の浴槽への吐出口において測定したものである。源
泉湧出口から原告旅館の浴槽への引湯方法にここ数十年変化はないから,原告旅
館の浴槽への吐出口における湯量及び泉温の低下は,直ちに源泉湧出口における
それらの低下を意味する。なお,引湯管が破損していれば,湯気が立ったり,コ
ンクリートが濡れることなどで確認できるが,そのような引湯管の破損による湯
の漏出は見られなかった。
日付 湯量(リットル/分) 泉温(度)
平成17年3月3日 33.3 40.7
同年10月21日 26.9 37.8
同年11月2日 20.0 35.8
同月14日 1c7 35.9
同月30日 17.14 33.5
同年12月5日 17.3 32.6
同月16日 17.64 30.1
同月29日 17.64 30.2
平成18年1月7日 17.47 29.5
同月15日 16.98 31.5
同月31日 15.78 30.2
(被告の主張)
否認する。
原告のデータは,浴場の吐出口において測定したものである。原告の温泉湧出
口から浴槽まで約300メートル離れているから,このようなデータをもって源
泉そのものの湧出量や泉温を議論することに意味はない。
 原告の温泉の湧出量の減少等と本件掘削との間の因果関係の有無
(原告の主張)
訴訟上の因果関係の立証は,一点の疑義も許されない自然科学的証明ではなく,
経験則に照らして全証拠を総合検討し,事実と結果との間に高度の蓋然性を証明
することであり,その判定は通常人が疑いを差し挟まない程度に真実性の確信を
持ち得るものであることを必要とし,かつ,それで足りると解される。
記録が残る昭和23年8月から本件掘削までは,原告の温泉の湯量及び泉温に
大きな変化は見られなかったにもかかわらず,本件掘削から時間的に間もない平
成17年10月ころ,原告の温泉に湯量の減少及び泉温の低下が確認されるよう
になった。その後,被告による新泉源からの源泉湧出が継続される中,原告の温
泉の湯量減少と泉温低下が継続し,平成20年11月14日には湧出自体が止ま
った。このように,原告の温泉の湧出量低下と本件掘削との間に時期的な一致が
みられる。
A温泉近傍には,南部フォッサ・マグナ地域の西縁を限る糸魚川―静岡構造線
(以下「糸静線」という。)が走り,A温泉付近ではaの左岸を走っている。糸
静線の東側には,中

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。