損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所甲府地方裁判所
事件番号平成21(ワ)670
判決日2012-05-22
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張
 本件ストーブの欠陥の有無
(原告の主張)
本件ストーブのカートリッジタンクには,ワンタッチ式給油口の蓋が正常に閉
まったことを示す「カチッ」という音が鳴っても,完全に閉じられていない状態
(以下「半ロック状態」という。)が生じる欠陥があった。
また,この蓋が正常に閉まった場合でも,カートリッジタンク内の灯油が燃焼
中の機器周辺温度の上昇に伴い,給油口から押し出されて,灯油漏れが生じると
いう欠陥もあった。
被告は,平成20年9月17日,石油ストーブのワンタッチ式給油タンクの一
部で灯油が漏れるおそれがあるとして,平成元年から平成12年までに製造され
た636万個の石油ストーブをリコールすると発表したが,本件ストーブも前記
リコールの対象製品に含まれていた。
本件ストーブと現在販売されている被告製石油ストーブRX-2910WY
(以下「新型機種」という。)のカートリッジタンクの口金部分を比べると凹部
については本件ストーブのパッキン部分が平坦に近いのに対し,新型機種では深
いくぼみが形成されており,また,凸部については,本件ストーブでは外枠と内
筒の高さがほぼ等しいのに対し,新型機種では内筒が顕著に突き出ている。口金
の構造変更の目的はカートリッジ内部の灯油を漏れ難くするためであり,新型機
種で口金構造を変更したことは本件ストーブの口金構造に潜在的問題があった
ことを物語っている。
(被告の主張)
被告の初期の製品の一部に,「カチッ」という音が鳴っても給油口の蓋が半ロ
ック状態となるものがあったことは認める。
給油口の蓋が完全に閉じた状態においても,燃焼中の機器周辺の温度上昇に伴
って,カートリッジタンク内の灯油が給油口から固定タンク内に押し出されるこ
とはある。しかし,これは物理的に当然に生じる自然現象であって,何ら欠陥で
はない。
なお,被告がカートリッジタンクの口金に構造上の変更を加えたのは,消費生
活用製品安全法の改正に基づく規格変更に対応するためであって,灯油を漏れ難
くするためではない。
 原告が本件ストーブにガソリンを給油したか
(原告の主張)
本件火災現場で採取された布団の残焼物等からガソリンが検出された旨の鑑
定書(以下「A鑑定」という。)には,その結果及び過程に看過できない問題点
が存在する。
A鑑定は,ヘッドスペース固層マイクロ抽出法(以下「SPME法」という。)
を用いたガスクロマトグラフによる分析を行っている。
SPME法は,高揮発性成分は蒸気圧が高いため回収・濃縮が困難でガスクロ
マトグラム上のピークが小さいのに対し,低揮発性成分は固定相により多く配分
されるため回収・濃縮が容易で,ガスクロマトグラム上のピークが大きくなると
いう測定原理を有するが,A鑑定では,トルエンよりも揮発性の高い成分が

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。