会社法429条等に基づく損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所静岡地方裁判所
事件番号平成21(ワ)513
判決日2012-05-24
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文会社法429条1項、民法709条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及びこれに関する当事者の主張
本件の主たる争点は,①被告Y1の責任の有無,②被告Y2の責任の有無,③被
告Y3の責任の有無,④被告らの違法な職務執行と相当因果関係のある原告らの損
害額であり,これらの点に関する当事者の主張は,以下のとおりである。
(1)被告Y1の責任の有無(争点1)
(原告らの主張)
ア 富士ハウスの集金方法の違法性
(ア)倒産の危険が現実化していたこと
a 富士ハウスの財務状況の悪化
富士ハウスは,設立当初,浜松市を中心に不動産業を展開していたが,その後住
宅工事の請負を開始し,浜松市外においても支店展開を開始するに至り,第31期
(平成13年3月期)には,473億7688万円の売上げを達成した。
富士ハウス及び同社の住宅資材供給会社として設立された日京は,事業の拡大に
伴い,資材加工等の設備の大幅な拡大を図り,平成16年には埼玉工場の増床に1
4億円を投じ,平成16年から平成19年にかけて,名古屋工場の建設に99億円
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を投じた。そこで富士ハウスは,上記設備投資のため,日京に対し約57億円の貸
付けを行う等したが,その資金を捻出するために,現預金を取り崩し,有利子負債
を増加させたことによって,富士ハウスの財務状況は大幅に悪化した。
ところが,実際には第32期(平成14年3月期)以降,富士ハウスの売上げは
停滞し,上記設備投資費用に見合う売上げが得られず,同社の収益性の低下は顕著
となった。
また,平成18年ころから,材料費の高騰に伴い,富士ハウスは毎月販売価格の
見直しを行う方針を採用したが,かかる方針が顧客に敬遠され,受注が大幅に減少
し,第38期(平成20年3月期)には,売上げが410億円程度にまで落ち込ん
だ。
さらに,かかる売上げの停滞及び受注の減少に伴い,平成18年ころから富士ハ
ウスは顧客に対し値引き営業を多く行うようになり,その結果,各工事の利益率は
大幅に低下し,従前は29ないし30パーセントであった各工事の粗利益率が,第
37期(平成19年3月期)には26パーセント程度にまで低下した。
以上のような有利子負債の増加,受注の減少及び利益率の低下と相俟って,富士
ハウスは,第38期(平成20年3月期)には,実質的には大幅な営業損失を生じ
させ,既に平成20年3月31日の時点で,277億0600万円もの実質債務超
過に陥っていた。そこで,富士ハウスは,営業社員をさらに増加させる等して売上
げの増加を図るとともに,値引き営業を制限することにより利益率の上昇を図った
が,同期には売上げは回復傾向になったものの,利益率の改善には至らなかった。
b 平成20年11月5日の支払遅延
以上のような経営状態であったことから,富士ハウスの財務状況は逼迫しており,
富士ハウスないし日京は,平成19年ころからたびたび支払遅延を生

主文(判決文より)

1 被告Y1は,原告らに対し,別紙訴額減縮一覧表の「減縮後の請求額」欄
記載の各金員及び同各金員に対する平成21年1月29日から支払済みまで
年5分の割合による金員を支払え。
2 原告らの被告Y2及び同Y3に対する請求をいずれも棄却する。
3 訴訟費用は,原告らと被告Y1との間で生じた分を同被告の負担とし,原
告らと被告Y2及び同Y3との間で生じた分は原告らの負担とする。
4 この判決は,第1項に限り仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。