事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和2(行コ)242 |
| 判決日 | 2021-04-27 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 相続税法22条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び争点に関する当事者の主張は,後記3のとおり当審 における控訴人らの補充的主張を付加するほかは,原判決の「第2 事案の概 要」の1ないし5に記載のとおりであるから,これを引用する。ただし,原判 決14頁5行目から6行目にかけての「鑑定評価基準」を「不動産鑑定評価基 準」に改め,同20頁24行目の「本件不動産について,」を削る。 3 当審における控訴人らの補充的主張 租税平等主義に照らせば,特定の納税者や財産についてのみ評価通達に定 める評価方法以外の方法によって財産の価額を評価することは,原則として 許されないところ,評価通達による評価が納税者間の租税負担の実質的な公 平を図るための原理原則である以上,原則に対する例外を適用するには極め て慎重であるべきであり,納税者にとって予測可能性のある明確な基準がな ければならない。本件各更正処分においては,そのような基準は明らかにさ れておらず,本件各更正処分は,国民の租税に対する予測可能性を著しく失 - 2 - わせる不当なものであり,租税法律主義の趣旨に反し,評価通達6の適用に 関する行政庁の裁量の範囲を著しく逸脱するものであるから,違法である。 ⑵ 評価通達の定めによる評価額と実際の取引価格とのかい離の存在は,一般 的な現象であり,全国の大都市圏には本件不動産よりも路線価と取引価格と の間のかい離率が高い事例は極めて多数存在する。国税庁の調査によれば, いわゆるタワーマンションにつき,全国の20階以上の住戸343物件を調 査し,平均すると,相続税の評価額が市場価格の3分の1程度にとどまって いたことが明らかになっている。このように評価通達の定めによる評価額と 実際の取引価格との間にかい離がある事例が多数存在する以上,かい離があ ることは,本件通達評価額によらないことが相当と認められる特別の事情を 基礎づける事実にはなり得ないというべきである。また,本件不動産は,そ の形状や収益性に特殊性はなく,特別の事情を基礎づける事実は存在しない。 さらに,将来相続が発生し,相続税を支払うことになると予測される者が, そのための対策を取って,法令の範囲内で,できるだけ支払う税金の額を抑 えようとするのは当然であり,そのような節税目的があることを,特別の事 情を基礎づける事実とすべきではない。そもそも,本件被相続人は,昭和5 1年以来不動産賃貸業を営んできたのであり,本件不動産の購入は,平成2 2年以降追加物件の購入を検討してきた経過の一環であって,相続税対策の ためではない。 ⑶ 本件鑑定評価は,更地価格の算出の際に開発法を適用していないこと,積 算価格試算のための取引事例比較法において採用された取引事例1が不適当 であること,公示価格との均衡を欠いていること,積算価格を求める際に用 いられた市場性修正率の根拠が不明で
主文(判決文より)
1 本件控訴をいずれも棄却する。 2 控訴費用は控訴人らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。