有印私文書偽造・同行使,詐欺被告事件

事件の基本情報

裁判所仙台地方裁判所
事件番号平成21(わ)25
判決日2010-09-22
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び当裁判所の判断)
第1 争点及び結論
1 検察官は,被告人が,A,B及びC(A,B及びCを併せて「Aら3名」と
いう。)と共謀の上,有印私文書偽造,同行使,詐欺の各犯行に及んだもので
あり,被告人は共謀共同正犯としての責任を負うと主張する。
これに対し,弁護人は,
(1) 被告人と,Aら3名との間で,共謀は認められない(争点①),
(2) 平成21年1月28日付け公訴事実に係るG債権回収のHら及び同年2月
18日付け公訴事実に係るJ金庫のKらが偽造された買付証明書及び土地・
建物売買契約書を真正に成立したものと信用して担保の抹消に応じたという
事実を証拠上認めることができず,詐欺罪は成立しない(争点②)
から,被告人は無罪であると主張し,被告人も,争点①に関し,捜査及び公判
を通じて一貫して上記(1)の主張に沿う内容の供述をしている。
(なお,弁護人は,本件各公訴事実に記載された買付証明書及び土地・建物
売買契約書の偽造並びにこれら偽造文書の行使の事実については,積極的に争
っていない。)
2 当裁判所は,争点②については,弁護人の主張を認めず,詐欺罪は成立する
が,争点①については,被告人とAら3名との共謀を認めることはできず,結
局,被告人は無罪であると判断した。以下詳述する。
第2 前提事実
別紙2(省略)掲記の関係各証拠によれば,以下の前提事実が認められる。
1 平成16年当時のEの組織等
(1) Eは,昭和43年4月9日,遊技,娯楽場の経営等を目的として設立され,
平成16年当時,被告人の甥であるAが代表取締役を,Bが財務部の責任者
である財務部長を,CがBの部下として財務副部長をそれぞれ務めていた。
(2) 被告人は,実兄と共にEを設立し,以後,同社の経営に携わり,平成9年
ころからは取締役副社長を務め,平成13年7月26日付けでこれを辞任し
た後は,信用組合M(その後,「N信用組合」に名称変更)の理事長に就任
し,平成16年5月20日付けで辞任するまで同理事長の職を務めた。
2 平成16年当時のEの経営状態等
(1) パチンコ店の経営を中心として事業を拡大し,不動産投資等を行ってきた
Eは,バブル経済が崩壊して不動産価値が下落したことやパチンコ業界の競
争激化に伴い売上げが減少していったことなどから,経営を悪化させて資金
繰りに窮するようになり,平成16年当時は,債権者から担保不動産の処分
による債務の圧縮を求められるなど,既に債務超過の状態に陥っていた。
(2) Eは,不採算物件を処分する方針の下,平成16年1月,その所有するO
ビルを株式会社Pに代金8億2000万円で売却し,債権者をしてその担保
権登記の抹消に応じさせた。その際,Eは,株式会社Pから,上記売却代金
とは別に退去補償費等の名目で1億3000万円を受領したにもかかわらず

主文(判決文より)

被告人は無罪。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。