費用弁償返還履行等請求事件

事件の基本情報

裁判所仙台地方裁判所
事件番号平成20(行ウ)14
判決日2010-11-29
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
(本案前の争点)
(1) 本件費用弁償の支出が違法であることの理由として本件条例6条5項の違
法性を主張した場合における,訴えの利益の有無(争点1)。
(本案の争点)
(2) 本件費用弁償の支出の根拠となった本件条例6条5項は,法203条5項
が地方議会に認めた裁量権の範囲を超え又はそれを濫用した違法,無効なも
のであるか(争点2)。
4 争点に関する当事者の主張
(1) 争点1について
ア 被告及び被告補助参加人らの主張
原告の主張は,財務会計行為である本件費用弁償の支出は,その手続等
に違法がなかったとしても,その根拠となる条例に違法がある以上,結果
として違法な支出になるというものである。
しかしながら,具体的な財務会計行為の固有の違法性を主張することな
く,その前提となる条例等の瑕疵・違法を主張することは,財務会計行為
の違法を是正するという住民訴訟の類型として法が予定したものではない
から,当該財務会計行為の固有の違法性に関する事実主張がない限り,訴
えの利益を欠くというべきである。
イ 原告の主張
本件条例の違法性は,本件費用弁償の支出の違法性そのものとして発現
するから,被告及び被告補助参加人らが主張するような違法性の承継とい
う概念を持ち出す必要はない。
また,本件条例の制定と本件費用弁償の支出は,直接的関連性ないし一
体的関係を有していることから,違法性の承継という概念を用いたとして
も,本件条例が違法であれば,本件費用弁償の支出も違法性を帯びること
になる。
(2) 争点2について
ア 原告の主張
費用弁償とは,職務に要した費用の実費弁償であり,勤務に対する給付
とは区別される実費の支給である。
そうであれば,条例により,実費弁償の意義に反し,費用性が認められ
ず,あるいは標準的な実費として合理的に算出されたとは認められない場
合には,法203条5項が,普通地方公共団体の議会(以下「地方議会」
という。)に認めた裁量権の範囲を超え又はそれを濫用したものと評価され
るべきである。
そして,本件条例6条5項は,以下の事情を考慮すれば,法203条5
項が地方議会に認めた裁量権の範囲を超え又はそれを濫用したものである
と評価される。
(ア) 本件条例6条5項に定める費用弁償の算定方法は,日当3300円,
宿泊料7450円,一日の行程距離が50キロメートル以上の場合には
日当及び宿泊料の合計額に,1キロメートル当たり車賃47円を加算す
るものである。
しかるに,会議への出席は議員本来の職責であるから,議員報酬とは
別途に日当を支給することは報酬の二重取りに等しい。仮に,日当を報
酬ではなく諸雑費であると解したとしても,b県議会議員が会議に出席
するに当たって要する費用は,交通費以外には存在しないから,諸雑費
の存在は架空のものである。
また,

主文(判決文より)

1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。