事件の基本情報
| 裁判所 | 仙台地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成21(ワ)716 |
| 判決日 | 2011-02-24 |
| 分類 | 民事 |
| 判決文が挙げた条文 | 国家賠償法2条1項、民法717条1項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 (1) 本件球場の3塁側内野席フェンスについて,「設置又は管理の瑕疵」(国家 賠償法2条1項)及び「設置又は保存の瑕疵」(民法717条1項)があると いえるか(争点1)。 (2) 被告Fには,観客が安全に試合を観戦できるように施設を管理,運営する 注意義務を怠ったことにつき,不法行為上の違法な過失があるといえるか (争点2)。 (3) 損害の発生及びその額(争点3) (4) 過失相殺の可否(争点4) 4 争点に対する当事者の主張 (1) 争点1(本件球場の「瑕疵」の有無) ア 原告の主張 本件球場が通常有すべき安全性を備えていると評価されるためには,本 件球場の観客席の中で,どの席がどのくらいの確率でファールボールが飛 んでくる可能性があるのか,ライナー性でスピードも出ていて観客が避け きれない可能性のあるファールボールがどのくらいの確率で飛んでくるの かなどという点を把握した上で,通常予想される危険を防止するのに必要 かつ十分なネットフェンス等を設置する必要がある。 ところが,ファールボールは,直線的に飛んでくるものよりもスライスし て曲がって飛んでくるもののほうが多いにもかかわらず,本件球場のバック ネットや内野席フェンスの設置に際しては,スライスして曲がって飛んでく るファールボールについての計算,分析が全くなされておらず,バッターボ ックス付近から3塁側の観客席に直線的に飛んでくるファールボールにしか 対応していない。 また,チケット裏面の注意文言の記載や,注意喚起を促す看板の設置, 電光掲示板の画像放映,場内アナウンス及び警笛の鳴動などの各措置は, 抽象的にファールボールが観客席に飛んでくる危険性を告げ,ボールの行 方に注意を促す程度のものにすぎず,観客に具体的な危険を告知するもの ではないことに加え,そもそも,観客がアナウンスや警笛などを聞いてか ら回避行動に出ても間に合うような危険であればともかく,そうではない 危険については,バックネットや内野席フェンス等の安全設備によって本 来的に回避されなければならない。 したがって,チケット裏面の注意文言の記載や,注意喚起を促す看板,電 光掲示板の画像放映,場内アナウンス及び警笛の鳴動などの各措置が講じら れていることを加味しても,本件球場が通常有すべき安全性を備えていると はいえない。 これに対し,被告らは,本件球場における内野席フェンス等の高さについ て,プロ野球で使用される他の球場と比較し,平均的な高さを有しているこ とをもって通常有すべき安全性を備えていると主張するが,土地の工作物の 「瑕疵」の有無は,当該施設それ自体が通常予想される危険の発生を防止す るに足りる安全性を有しているか否かという観点から判断されるべきである から,他の球場との比較は意味をなさない。 また,被告らは,バックネッ
主文(判決文より)
1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。